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他院で行ったインプラント治療へ対応する際の注意点

こんにちは、静岡市駿河区石田の小嶋デンタルクリニックです。

近年、引っ越しやライフスタイルの変化により、他院でインプラント治療を受けられた方が当院へご来院されるケースが増えてきました。
当院でも他院インプラントへの対応は可能ですが、いくつか確認していただきたい点があります。本日はそのポイントを分かりやすくまとめました。

① 補綴物(被せ物)のやりかえについて

他院で埋入されたインプラントでも、メーカーが特定できれば補綴物の再製作・再装着が可能です。
メーカーによってパーツの互換性が異なるため、どのブランドが使われているかが非常に重要になります。
ただし、インプラントの長期的な維持や安定性は埋入の程度やインプラント周囲炎の罹患状況にもよるため、他院で埋入まで行っている場合の補綴物のみの、当院での新製は保証対象外となっております。

② インプラント周囲炎の治療・洗浄について

インプラントの周囲に炎症が起こる「インプラント周囲炎」は早めの治療が大切です。
当院でも、
* インプラント周囲の洗浄
* ポケット内のデブライドメント
* 専用器具によるクリーニング
* 必要に応じた追加処置
など、適切な対応が可能です。
こちらも自費診療扱いとなり、費用が発生いたしますが、インプラントの寿命を大きく左右する重要なケアとなります。

③ 他院から転院される際にご用意いただきたい情報

診療をスムーズに進めるため、可能な範囲で下記3点をご確認いただけると非常に助かります。
1. インプラントメーカー
└(例:ストローマン、ノーベルバイオケアなど)
2. サイズ・タイプ
└(フィクスチャーの太さ・長さ、プラットフォームの種類など)
3. 埋入した時期
└術後の経過年数が分かると治療計画が立てやすくなります。

これらの情報がわかるだけで、治療の質もスピードも大きく向上します。

最後に

他院インプラントでも丁寧に診させていただきますので、どうぞご安心ください。
「引っ越しして通えなくなった」「メインテナンス先を変えたい」など、どんな理由でも構いません。
インプラントは長い時間を寄り添うパートナーのような存在。
だからこそ、あなたの口の中の未来を大切に、一つひとつ丁寧にサポートいたします。
気になる症状があれば、どうぞ遠慮なくご相談ください。


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口内炎はなぜできる?原因・対策・当院での治療法まで

こんにちは、静岡市駿河区石田の小嶋デンタルクリニックです。

「また口内炎ができてしまった…」
「同じ場所に何度もできてつらい」
そんなご相談をよく受けます。
小さな病変ですが、飲食や会話のたびに痛みが走り、日常生活を地味に削ってくる厄介な存在。
今日は 口内炎の仕組み・原因、当院で行う治療法、再発予防のポイント についてまとめました。

■ 口内炎ができる“仕組み”

多くの口内炎は アフタ性口内炎 と呼ばれ、次のような流れで発生します。
* 粘膜の表面が傷つく
* 免疫反応により白血球が集まり、浅い潰瘍が形成される
* その部分が刺激に敏感になり、強い痛みを伴う
これが典型的な「白い口内炎」です。

■ 口内炎の主な原因

口内炎はひとつの要因だけでなく、複数の影響が重なって起こることが多いです。
● ① 物理的刺激
* 尖った歯や詰め物
* 歯並びによる粘膜の擦れ
* 頬を噛むクセ
● ② 免疫力の低下
* 睡眠不足
* ストレス
* 風邪や体調不良
* ビタミン不足(特にB群)
● ③ 口腔内の衛生状態
細菌が多い環境では粘膜の治りが悪く、炎症が長引きます。
● ④ 全身疾患との関連
ベーチェット病や腸疾患、血液疾患など、全身的な病気が背景にあるケースも稀にあります。

■ 当院での治療方法

● ① レーザー治療
当院では、口内炎をレーザーで軽く焼灼し、痛みを早く抑える治療を行っています。
処置後すぐに痛みが軽減することも多く、仕事や学校を休めない方に特に好評です。
● ② 軟膏・薬剤の処方
炎症を抑えるステロイド軟膏や、痛みの緩和を助けるお薬を状況に合わせて処方します。
● ③ 原因除去(尖った歯の調整・噛み合わせのチェック)
繰り返す口内炎の多くは「局所的な刺激」が原因。
* 尖った歯を丸める
* 詰め物の段差を整える
* 噛んだクセの診察
など、根本原因の評価・改善も行います。
● ④ 口腔清掃指導
口内炎の治りを早めるには、口腔内の細菌コントロールが必須。
歯磨きのポイントや歯間ブラシの使い方、洗口液の選び方なども丁寧にお伝えします。

■ 何度も繰り返す場合の対応

* いつも同じ部位にできる
* 月に何度もできる
* 全身症状(発熱・関節痛・皮膚症状など)を伴う
こうした場合は、
ベーチェット病などの全身疾患が背景にないかを疑い、必要に応じて医科へご紹介することもあります。

■ まとめ

口内炎は「できてしまったら治るまで待つしかない」と思われがちですが、
実は 原因を取り除き、粘膜を守ることで確実に再発を減らすことができます。
痛みが強い方、同じ場所に繰り返す方、なかなか治らない方は、ぜひ一度ご相談ください。
レーザー治療から生活習慣・噛み合わせのチェックまで、トータルでサポートいたします。


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奥歯の高さが守るもの ─ 前歯の美しさは奥歯から生まれる

こんにちは、静岡市駿河区石田の小嶋デンタルクリニックです。

「最近、上の前歯が少し前に出てきた感じがする。補綴で整えたい」
というご相談をいただきました。
鏡を見たとき、たった数ミリの“ズレ”でも気になるのが前歯。
ただ、その原因を読み解いていくと──
前歯そのものではなく、奥歯側に問題が潜んでいることがあります。

■ 前歯がズレてきた本当の理由

精査すると、今回のケースでは
奥歯が複数欠損している状態が判明しました。
奥歯には、咬合(噛み合わせ)における
**“垂直的なストッパー”**という重大な役割があります。
このストッパーが失われるとどうなるか。
* 噛む力が前歯に流れ込む
* 垂直方向の力に弱い前歯が負ける
* 前歯が傾く・ズレる・浮き上がる
* 見た目の変化だけでなく、歯周組織にも負担が増大
つまり、
前歯が動いたのは「前歯のせい」ではなく「奥歯の不在」による連鎖です。

■ 前歯だけ治しても、また数ヶ月でズレてくる

前歯の補綴をやり直せば、一時的には美しく整います。
しかし、奥歯の高さが補われないままでは──
また数ヶ月で同じズレが再現されます。
これは前歯の補綴の上手・下手の話ではなく、
噛み合わせの構造上、避けられない現象です。
美容のために前歯を治したはずなのに、
土台(奥歯)の不備によって美しさがもたない。
とてももったいないことです。

■ 長期的に前歯の美しさを守るために

まず整えるべきは「奥歯の高さ」
患者さんにもお伝えしたのは、次の一点です。
“前歯の治療より先に、奥歯のストッパーを回復させましょう。”
奥歯に高さが戻れば、
前歯に余計な負担がかからなくなり、
補綴後の前歯が長く安定してくれます。
咬合はドミノのように全体がつながっていて、
前歯は奥歯の健康の上にこそ、美しく立つことができます。

■ 奥歯は「噛むための歯」ではなく「歯並びを守る要」の歯

奥歯の欠損補綴は、
単に噛めるようにするだけではありません。
* 顔貌の変化を防ぐ
* 前歯の審美を保つ
* 顎関節への負担軽減
* 将来の歯の移動や咬耗の予防
* 全体の噛み合わせを守る
歯科医の視点から見ると、
**奥歯を失った状態は“建物の柱を抜いた状態”**と同じです。
だからこそ、
奥歯の欠損補綴は必ず行うべき治療のひとつです。

■ まとめ

前歯は顔の印象をつくる大切なパーツ。
でもその美しさは、
見えない奥歯が支えています。
奥歯の高さが整えば、
前歯は自然とそこに“いるべき場所”に落ち着き、
長く美しい状態を保つことができます。
もし
「前歯だけがズレてきた気がする」
「何となく噛み合わせが変わった」
と感じている方は、
まず奥歯の状態を確認することをおすすめします。
小嶋デンタルクリニックでは、
全体のバランスを見ながら最適な補綴計画をご提案しています。
お気軽にご相談ください。


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何歳までインプラント治療は可能? ─ 80代の患者さんの手術を終えて

こんにちは、静岡市駿河区石田の小嶋デンタルクリニックです。

本日は 80歳代の患者さんのインプラント手術を行いました。処置は予定通り安全に終了し、経過も良好です。
さて、診療の中でよくいただく質問があります。
「インプラント治療って、何歳までできるんですか?」
結論から申し上げると──
年齢だけでは上限にはなりません。

■ 年齢は“絶対条件”ではない

公益社団法人 日本口腔インプラント学会(JAID)や国際的ガイドラインでも明確に示されているのは、
インプラントの可否は年齢ではなく、全身状態・服薬状況・口腔衛生状態で判断する
という原則です。
* 高血圧・糖尿病などが適切にコントロールされているか
* 骨粗鬆症薬(ビスフォスフォネート等)の服用状況
* 心血管疾患や脳血管疾患の既往
* 日常生活動作(ADL)、フレイルの有無
* 口腔衛生の状態、歯周病リスク
これらが問題なければ、80代でも安全にインプラント治療は可能です。
当院でも70代・80代の方のインプラント成功率は若年層と大きく変わりません。

■ 人生100年時代──80歳のこれから20年をどう生きるか

平均寿命が伸びた今、80代といえど
100歳までの残り20年が現実的な時間軸となっています。
この20年、
* 入れ歯が使いにくい
* 噛めないことで食事量が減る
* 栄養不足 → 筋力低下 → フレイル
* 発音の悪化や人との会話の減少
といった連鎖は、生活の質(QOL)に大きな影響を与えます。
一方、
**しっかり噛める状態を保てることは“長く、自立して生きる力”**になります。
インプラント治療は、ただの歯科治療ではなく
“その人の未来の20年に投資する医療”と言っても過言ではありません。

■ 高齢でもインプラントが「向いている」ケース

実際には、下記のような患者さんでは 入れ歯よりインプラントが適している場合が多いです。
* 入れ歯が痛い・外れやすくて使えない
* 前歯が弱ってきて、義歯の支えが作れない
* 食事量が落ちてきて心配
* 会話しづらくなっている
* 将来的に介護される側にならないよう体力を守りたい
“しっかり噛める”ことが、健康寿命の延伸に直結することは多くの研究で報告されています。

■ 高齢者インプラント治療の安全性

口腔インプラント学会の指針では、
適切なリスク評価と対策を行えば、高齢者でもインプラント治療は十分に安全に実施できるとされています。
当院では以下を徹底しています。
* CT撮影による骨量・神経位置の精密評価
* 内科主治医との連携
* 骨粗鬆症薬の休薬の可否を医科と相談
* 静脈内鎮静麻酔の併用
* 術後の感染管理と定期メインテナンス
* 嚥下機能・フレイルリスクの確認
80代だから難しいのではなく、
80代だからこそ慎重に、丁寧に行う──それが当院のスタンスです。

■ 結論:

インプラント治療に「年齢の上限」はありません。
大切なのは、年齢ではなく健康状態と希望する生活です。
年齢的にどうだろう…と迷われている方がいらっしゃれば、
まずはお気軽にご相談ください。
未来の20年を、少しでも豊かにするために。
しっかりとした診査と話し合いのもと、最適な治療を一緒に選んでいきましょう。


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上顎洞に「丸い影」?典型的な粘液貯留嚢胞について

こんにちは、静岡市駿河区石田の小嶋デンタルクリニックです。

今日は久しぶりに来院された患者さんの定期検診。
パノラマレントゲンを撮影したところ、左側の上顎洞内にドーム状の不透過像が映り込みました。

患者さん自身はとてもお元気で、
「特に症状はありません。鼻詰まりが少しあるくらいです」
とのこと。
レントゲン像の形、境界、位置関係から判断し、今回の所見は 典型的な 上顎洞粘液貯留嚢胞(Retention Cyst) と診断しました。

■ 上顎洞粘液貯留嚢胞とは?

上顎洞の粘膜の一部が腫れて、
丸くふくらんだ風船のように見える嚢胞のことです。
* 原因の多くは、粘液腺の出口が一時的につまること
* 虫歯や親知らず、根尖病変とは無関係
* 腫瘍ではなく、悪性化のリスクも極めて低い
* 自然に小さくなったり消えることもある良性病変
レントゲンやCTで偶然見つかることが最も多く、
自覚症状がほとんどない のが特徴です。
鼻づまり・季節性アレルギーなどの影響で出現することもあります。

■ 今回の治療方針:経過観察で問題なし

嚢胞の大きさや形態から、
治療介入の必要性はなし と判断しました。
* 痛みなし
* 膿や炎症所見なし
* 歯根との関連なし
* 上顎洞炎の兆候なし
このような場合は、
定期検診でのモニタリングが最適な治療 になります。
上顎洞粘液貯留嚢胞は、一般的に予後が良く、
耳鼻科での処置が必要になるケースもごく稀です。

■ 放置して大丈夫?よくある質問

Q. 自然に治る?
→ はい。自然消失することも多く、そのまま経過観察で問題ありません。
Q. 歯の治療に影響はある?
→ ありません。虫歯・根尖病変・親知らずとは関連のない病変です。
Q. 鼻詰まりとの関係は?
→ アレルギー性鼻炎や副鼻腔粘膜のむくみが背景にあることがあります。
 気になる場合は耳鼻科と連携して診ることも可能です。

■ まとめ

久しぶりの検診で偶然見つかった 上顎洞粘液貯留嚢胞。
良性で経過良好な病変のため、今回の治療は介入なし、経過観察となりました。
レントゲンは、こうした「自覚症状のない変化」を見つけるためにも大切な検査です。
今後も定期的に経過を追いながら、安心して通っていただければと思います。


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上顎の骨が少ないケースに対するインプラント治療計画
— クレスタルアプローチと段階的な骨造成 —

こんにちは、静岡市駿河区石田の小嶋デンタルクリニックです。

本日は 右上の欠損部(15・16部)へのインプラント治療を希望された患者様のケースをご紹介します。
上顎は構造上、
「上顎洞」という大きな空洞が近接しているため、骨量が少なくインプラントがそのまま埋入できないケースが非常に多い部位 です。
今回も精密なCT診査により、綿密な治療計画を立てる必要がありました。

■ 術前CTによる診査と治療計画
術前CTでは以下のことがわかりました:
● 16部(最奥)は既存骨が極めて薄い
インプラントを支えるための高さが不足しており、
初期固定が得られないため、まずは骨造成(サイナスリフト)を優先すべき と判断。

● 15部も既存骨が十分ではない
こちらも同様に骨不足があり、
サイナスリフトとインプラント埋入を同時に行うプラン としました。
この段階で、
「どこまで同時埋入できるか」「どこを段階式にするか」 を緻密に判断することが、
インプラントの長期安定に直結します。

■ サイナスリフト(上顎洞挙上術)とは?
上顎洞の底を押し上げ、その下に人工骨を入れてインプラントに必要な骨量を増やす処置です。
大きく分けて2種類あります:
① クレスタルアプローチ(上からアプローチ)
・歯の生えていた部分(歯槽頂)から行う
・侵襲が小さく、術後の腫れが少ない
・既存骨がある程度あるケースで適応
② ラテラルアプローチ(横からアプローチ)
・上顎洞の側壁に穴を開けて行う
・大きく骨を作る場合に適応
・骨がほとんどない重度のケース向き
今回は クレスタルアプローチ を採用しました。
患者様の骨条件に最も適しており、負担を最小限に抑える方法です。

■ 実際の処置内容
● 15部:サイナスリフト+インプラント同時埋入
既存骨がわずかに残っていたため、
人工骨の造成と同時にインプラントを固定 できました。
● 16部:今回はサイナスリフトのみ実施
骨が極端に少なく、
一次的な固定が見込めないため“骨をつくる”ことを優先。
十分な骨が形成されてから、
6ヶ月後にインプラント埋入を予定 しています。

■ 治療スケジュールのイメージ
* 15部:同時埋入 → 約4ヶ月で補綴(被せ物)へ
* 16部:サイナスリフトのみ → 約6ヶ月後にインプラント埋入
このように 部位ごとに戦略を変えることが成功率の鍵 です。

■ 上顎インプラントで大切なこと
上顎は、
・上顎洞により骨が不足しやすい
・加齢や炎症でさらに骨が薄くなりやすい
・個人差が大きい
などの理由から、
特に精密診断と適切な術式の選択が重要 になります。
今回のように、
「どの部位は同時埋入か」「どの部位は段階的に進めるか」
を正しく判断することで、
インプラントのトラブルや長期的な予後不良を確実に避けられます。

■ まとめ
上顎のインプラント治療は、
美しい家を建てる前に“地盤を整える”ような作業が欠かせません。
しっかりと骨をつくり、
適切な時期にインプラントを埋入することで、
機能的にも長期的にも安定した治療が可能になります。
インプラント治療を検討している方、
他院で「骨が少ないと言われた」方も、
ぜひ一度ご相談ください。


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咀嚼筋のこわばりが原因の顎関節症Ⅰ型について

こんにちは、静岡市駿河区石田の小嶋デンタルクリニックです。

顎の痛みや口が開けにくい——そんな症状で来院される患者さんの多くが該当するのが、顎関節症Ⅰ型(咀嚼筋障害)です。
顎の関節そのものではなく、周囲の筋肉が硬くなったり、疲労したりすることで生じるタイプで、顎関節症の中で最も多く見られます。
なかでも代表的なのが、
* 咬筋(ほほの筋肉)
* 側頭筋(こめかみの筋肉)
* 内外側翼突筋(奥で顎を支える筋肉)
これらが過緊張を起こし、痛み・だるさ・開口障害の原因となっていきます。

なぜ筋肉が硬くなるのか?

原因は一つではなく、多くは生活習慣と密接に関係しています。
* 睡眠中の食いしばり・歯ぎしり
* 日中無意識の噛みしめ(PC作業・運転・スポーツ時など)
* 片側で噛むクセ
* ストレスによる筋緊張
* 姿勢不良(特にスマホ・PCによる前傾姿勢)
咀嚼筋は、日頃の“癖”によって簡単に負担が蓄積する繊細な部位です。
そのため、治療は「筋肉を正常に戻す」ことが第一の考え方となります。

当院で行う治療の流れ(低侵襲の原則にもとづいて)

顎関節症Ⅰ型は、侵襲性の低い治療から順に進めることがもっとも合理的です。
当院では以下のステップを基本としています。

① マッサージ・筋肉リリース(最も基本的で重要)
まずは咀嚼筋のこわばりそのものをほぐすことが最優先です。
筋肉の緊張が強い段階では、他の治療を行っても効果が出にくいため、
最初のステップとして必ず取り入れています。
* 咬筋の外側からのマッサージ
* 側頭筋のリリース
* 開口に関わる筋群のストレッチ
* 姿勢や噛みしめ習慣の改善
多くの患者さんは、この段階だけでも症状が軽くなっていきます。

② スプリント(マウスピース)による負荷軽減
筋緊張の背景に「夜間の食いしばり」があるケースでは、
スプリント療法が非常に有効です。
* 歯への過負荷を防ぐ
* 顎関節・筋肉を休ませる
* 無意識の食いしばりを減らす効果
当院では、症状や歯列の状態に合わせてスプリントの種類や厚みを調整し、
最適な力の分散ができるよう細かく設計しています。

③ ボトックス注射(必要な場合のみ)
筋肉の緊張が強く、
* マッサージやスプリントだけでは改善が乏しい
* 咬筋肥大(エラの張り)が強い
* 慢性的に痛みが再発する
こういったケースに限り、咬筋へのボトックス注射を併用します。
筋活動を一時的に抑制することで、
筋肉を休ませるリセット期間を作ることができ、
リハビリや生活指導と組み合わせると再発の予防にもつながります。

治療は「段階的に、必要な分だけ」

顎関節症Ⅰ型は、原因の大部分が筋肉由来のため、
強い治療=良い治療ではありません。
当院では以下の原則を大切にしています。
* 最も低侵襲の治療から始める
* 必要以上の治療は行わない
* 症状の変化に合わせてステップを調整する
あなたの顎の状態に合わせ、
過度な負担をかけずに改善へ向かうルートを一緒に探していきます。


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上顎の親知らずを抜いた後に気をつけたいこと

こんにちは、静岡市駿河区石田の小嶋デンタルクリニックです。

― 上顎洞(じょうがくどう)と抜歯の関係 ―

上の奥にある親知らずは、位置や生え方によっては「上顎洞(副鼻腔の一つ)」に非常に近い場所にあります。
特に深く埋まっているタイプの親知らずでは、抜歯した場所と上顎洞が一時的につなが穿孔(せんこう)という状態が起きることがあります。
これは決して珍しいことではなく、口腔外科領域ではよく遭遇する生理的な反応です。ただし、抜歯後の過ごし方によって治癒がスムーズに進むかどうかが変わるため、いくつかのポイントを知っておくと安心です。

◆ なぜ上顎洞とつながることがあるの?

上の奥歯の根は、人によっては上顎洞に接したり、根の先が洞内に少し入り込んでいる場合があります。
こうしたケースで抜歯をすると、ごく小さな穴ができることがあります。
多くの場合は自然に閉鎖し、数週間で問題なく治癒します。

◆ 抜歯後に気をつけること(とても重要)

① 強く鼻をかまない

勢いよく鼻をかむと、空気が抜歯した穴へ逆流し、傷が開くことがあります。
くしゃみが出そうな時は、口を軽く開いて圧を逃がしてください。

② ストローを使わない

陰圧(吸う力)がかかると傷口に影響します。
飲み物はコップからそのまま飲みましょう。

③ 強い運動・長湯・飲酒は数日控える

血流が急に良くなると出血や腫れが再発することがあります。

④ 舌や指で触らない

治癒の妨げになります。気になるとは思いますが、自然に任せることが大切です。

⑤ 上顎洞炎のサインに注意

まれに、副鼻腔に細菌が入り込むと 上顎洞炎(副鼻腔炎) が起きることがあります。
こんな症状が出たら早めにご連絡ください。
* 鼻がつまった感じが続く
* 頬の奥が痛い
* 片側だけ鼻水が増える
* 抜歯部から空気が漏れるような感じ

◆ 穿孔した場合の治療について

穿孔が確認できても、小さなものであれば自然治癒が基本です。
必要に応じて以下の治療を組み合わせます。
* 感染予防の薬の服用
* 鼻をかまないよう生活指導
* 穴が大きい場合には閉鎖処置(ごく一部のケース)
ほとんどの方は追加処置なく経過良好に治りますので安心してください。

◆ まとめ

上の親知らずの抜歯は、下の歯とは異なる特徴があり、上顎洞との距離が治療のポイントになります。
穿孔が起きても適切なケアをすれば問題なく治癒していきます。
気になる症状や不安があれば、いつでも小嶋デンタルクリニックへご相談ください。

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親知らずの抜歯、どのくらい間隔を空けるのが良い?

こんにちは、静岡市駿河区石田の小嶋デンタルクリニックです。

親知らずの抜歯についてご相談をいただく中で、
「上下左右、4本あるけれど、一度に抜いたほうが良いの?それとも間隔を空けたほうが良いの?」
という質問をよくいただきます。
実はこの「抜歯の間隔」は、症例やライフスタイルによって異なります。
今回は、親知らずを複数本抜く際のスケジュールや注意点について詳しく解説します。

一度に抜く?それとも分けて抜く?

親知らずを4本すべて抜く場合、方法は大きく2つあります。
1. 1回でまとめて抜歯する方法
2. 数回に分けて抜歯する方法
一度に抜く場合のメリットは、「通院回数を減らせる」「全体の治療期間を短縮できる」といった点です。
ただし、術後の腫れや痛み、食事のしにくさが両側に出ることがあるため、生活やお仕事への影響を考慮する必要があります。
特にお仕事や学校、出張などの予定がある方には、片側ずつ段階的に行う方法をおすすめしています。

一般的には「1週間~10日」ほど空けることが多い

片側(上下2本)を抜いた後は、1週間から10日程度の間隔を空けるケースが一般的です。
これは、初回の抜歯から3日ほどの間は口が開きにくかったり、食事が取りづらい状態が続くためです。
腫れや痛みが落ち着き、反対側で噛むことができるようになってから次の抜歯を行うのが理想的です。
回復の早い方では5〜7日で次の抜歯が可能なこともありますが、体調や治癒のスピードを見ながら調整します。

できるだけ侵襲を抑え、治癒を早くするために

当院では、親知らずの抜歯において**「できるだけ侵襲を少なく、治りを早く」**を大切にしています。
切開範囲を最小限に抑え、骨の除去も必要最小限にすることで、
術後の腫れ・痛みを軽減し、回復を早めることが可能です。
そのため、複数本の抜歯を計画的に行う場合も、
患者さまの回復のリズムに合わせて最適なタイミングを提案しています。

抜歯スケジュールは生活スタイルに合わせて

例えば、
* 出張や旅行を控えている方
* 矯正治療前に抜歯が必要な方
* 結婚式や写真撮影など予定がある方
このような場合も、カウンセリング時にスケジュールを考慮し、
無理なく安全に進められるプランを一緒に立てていきます。
親知らずの抜歯は「ただ抜く」だけでなく、生活の一部として計画することが大切です。

まとめ

親知らずの抜歯の間隔は、一般的には1週間前後が目安ですが、
それ以上でも問題はありません。
大切なのは、「腫れや痛みが落ち着いてから、安心して次の抜歯に臨むこと」です。
無理をせず、自分の回復ペースを大切にしながら、
担当医と相談のうえで最適なスケジュールを組みましょう。

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「奥歯の白い詰め物、本当に大丈夫?機能と美しさのバランスを考える」

こんにちは、静岡市駿河区石田の小嶋デンタルクリニックです。

審美歯科が主流となった現代では、「白い歯=健康的」というイメージが定着し、修復治療においても白い材料を希望される方が非常に多くなっています。
保険診療の範囲でも、金属ではなくCAD/CAM冠と呼ばれる白い材料が使用できるようになり、適用の幅は年々広がっています。
しかし、忘れてはいけないのが見た目だけでなく機能性とのバランスです。
歯は噛むための器官であり、常に強い力にさらされています。特に奥歯には体重の約2倍の力がかかるといわれており、食いしばりや歯ぎしりなどが加わると、その負荷はさらに大きくなります。
どんなに見た目が美しくても、その人の咬合力や生活習慣に合わない材料を選べば、割れたり外れたりといったトラブルが起こることもあります。
大切なのは「どの材料を選ぶか」よりも、「その方にとって最適な材料を選べているか」です。

適した材料を選ぶために

修復治療の前には、
* 食いしばりの有無
* マウスピース(ナイトガード)の使用状況
* スポーツ習慣(特にコンタクトスポーツ)
* 咬合力や歯ぎしりの傾向
といった生活背景や口腔習癖を把握することが大切です。
そのうえで、セラミック・ジルコニア・金属・CAD/CAMなど、耐久性と審美性のバランスを考慮して選択することが、長期的な安定につながります。

スポーツ選手の場合

特にスポーツ選手やトレーニング愛好家では、無意識下での食いしばりが強く、奥歯の損耗が進みやすい傾向にあります。
マウスガードを装着せず競技を行うと、修復した歯が短期間でダメージを受けるケースもあります。
治療だけでなく、**予防的なサポート(マウスガードの作成など)**を同時に行うことが望ましいでしょう。

まとめ

「白くしたい」という気持ちはとても自然なこと。
ですが、“美しさと機能の両立”こそが本当の健康美です。
材料の選択に迷うときは、ぜひカウンセラーや歯科医師と相談し、ご自身の生活や習慣に合った最良の選択を見つけていきましょう。

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