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歯周外科治療の必要性
2021/09/13
こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。
歯周病治療の初期治療で行われる「歯周初期基本治療」である除石。
スケーリングと言ったり、SRPと言ったりします。
これで歯周病が落ち着いていけばいいのですが厳しい場合もあります。
元々10mm以上のポケットを認め動揺も認める歯牙。
レントゲンでも明らかな垂直性骨吸収を認めます。
初期治療である、スケーリング及びルートプレーニングを実施してポケットは7mmまで回復してきましたが、やはりまだポケットは深い状態。
このように垂直性骨欠損が認める場合や、深いポケットが存在する場合はスケーリングやルートプレーニングでは不十分なことがあります。
そこで再評価を行ったのち、歯周外科治療に移行しました。
歯肉を一部切開し、垂直性骨欠損部位を含め骨膜から剥離。
歯肉剥離掻爬術、フラップオペといいます。
スケーリングやルートプレーニングで取りきれていない部位を含めキュレットやレーザーを用いて除去。
徹底的に洗浄を行います。
本日はここで薬を入れて縫合に入りましたが、歯周組織再生療法を併用する場合もあります。
保険外診療となりますが、骨欠損部位に対して骨補填剤や自家骨を填入したりして骨の回復を図ります。
骨補填材を入れないと基本的には上皮による付着がメインとなりますが、1壁性の骨欠損であれば骨補填剤を入れなくてもそこに血餅が溜まれば骨が回復するというデータも出てきています。
今回は、2壁性骨欠損であるため患者さんが希望していれば骨造成の対象となるケースです。
このように、歯周初期治療で改善できない場合は歯周外科処置を行なった方が良い場合があります。
初期治療で2-3ヶ月かけて行い、その後再評価後に外科処置を検討といった形になります。
しかし歯周病治療で大切なこととしては「定期的なメンテナンス」と「適切なブラッシングによる口腔内管理」が望ましいとされています。常に最低でもPCR(赤い染め出しによるスコア)では15%以下が必須となります。
治療することはもちろんですが、定期的なメンテナンスとブラッシングは患者さん側で必要なこととなりますのでしっかりと歯科衛生士の指導のもと行いましょう。
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