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小児の歯の外傷について
〜今は大丈夫でも、将来トラブルになることがあります〜

2025/12/27

こんにちは、静岡市駿河区石田の小嶋デンタルクリニックです。

子どもは転びやすく、ぶつかりやすいもの。
そのため前歯を中心とした歯の外傷は、小児歯科で比較的よく遭遇するトラブルです。
「少し欠けただけだから大丈夫」
「痛がっていないから様子見でいいかな」
そう判断されることも多いのですが、
歯の外傷は、数年後に問題が表面化することがあるのが特徴です。
今回は、小児の歯の外傷と将来的な失活リスク、治療のタイミングについて解説します。

小児の歯の外傷の主な種類

小児の歯の外傷には、以下のようなタイプがあります。
* 歯が欠けた(破折)
* 歯がグラグラする(動揺)
* 歯の位置がずれた(脱臼・陥入)
* 歯が完全に抜けた(脱落)
見た目のダメージが小さくても、歯の中(神経や血管)にダメージが及んでいることも少なくありません。

外傷後すぐは問題なく見えることが多い

小児歯科の外傷で厄介なのは、
* 受傷直後は痛みが少ない
* 歯の色も正常
* 普通に噛めている
というケースが多いことです。
しかし、外傷の衝撃によって歯の神経(歯髄)がダメージを受けている場合、
数か月〜数年かけて、ゆっくり問題が進行することがあります。

将来的に起こりうるリスク:歯の失活

外傷後に最も注意が必要なのが、**歯の失活(神経が死んでしまうこと)**です。
失活が起こると…
* 歯の色が黒ずんでくる
* 根の先に膿がたまる
* 痛みや腫れが突然出る
* 永久歯の根の成長が止まる(未完成歯の場合)
特に成長途中の永久歯では、
神経が失活すると歯の根が十分に成長できず、将来的に歯が弱くなるリスクがあります。

すぐ治療すべき?それとも経過観察?

外傷を受けた歯は、すぐに神経を取る治療をするとは限りません。
小児歯科では、
* 痛みの有無
* 歯の色の変化
* レントゲン所見
* 歯の反応(生活反応)
を確認しながら、経過観察を行うケースが多いです。
なぜなら、
一時的に神経の反応が弱くなっても、回復することがあるからです。
ただし、
* 歯の色が明らかに変わってきた
* レントゲンで根の先に異常が出てきた
* 腫れや痛みが出現した
こうしたサインが見られた場合は、適切なタイミングで治療介入が必要になります。

外傷後に大切なのは「定期的なチェック」

小児の歯の外傷で最も重要なのは、
一度診て終わりにしないこと
です。
外傷後は、
* 1か月
* 3か月
* 6か月
* 1年
と、定期的に状態を確認することで、
将来的なトラブルを早期に発見できます。

まとめ

* 小児の歯の外傷は見た目以上に注意が必要
* すぐ問題が出なくても、数年後に失活することがある
* 治療は「すぐに処置」ではなく「適切な経過観察」が重要
* 定期チェックが、歯を守る最大のポイント
お子さんが歯をぶつけた、転んだ、歯の色が気になる。
そんなときは、「念のため」でも構いません。
将来の歯を守るために、早めのチェックをおすすめします。


コジデン理事長ブログ(様々なことをゆる〜く書いています)

→ https://ameblo.jp/kojima-dental
インプラント専門サイトはこちら
→ https://ryu-implant.net

監修歯科医師

医療法人社団GRIT 理事長
小嶋デンタルクリニック 院長

小嶋 隆三Ryuzo KOJIMA

〔院長略歴〕


静岡市出身
鶴見大学歯学部卒 総合歯科
医療法人 麗歯会 加藤歯科医院 勤務
医療法人 UG会 多田歯科医院 勤務
医療法人 清明会 静岡リハビリテーション病院 非常勤 勤務
2013年 小嶋デンタルクリニック開設
2023年 医療法人社団GRIT 設立
2023年 コロンビア大学歯学部歯周病学分野所長兼准教授(1987-2015)、台北医科大学教授、学部長(2017-2023)ピーター・ワン先生の講座へ入局
2024年には、グローバルインプラントブランド「DIOインプラント」において、日本一の年間実績(症例数)を達成。
難症例や骨造成を伴うケースにも精通し、確かな診断力と精緻な技術で遠方からの患者も多く、信頼を集めている。

〔所属学会・所属団体〕


歯科医師臨床研修指導医
公益社団法人日本歯科先端技術研究所 インプラント認証医
BPS(精密義歯)クリニカル国際認定医
公益社団法人日本口腔インプラント学会
ISOI(国際口腔インプラント学会)
日本顎咬合学会
日本スポーツ歯科学会
日本抗加齢医学会
日本歯科医師会
静岡市歯科医師会 2020-2022 理事
静岡市介護認定審査委員