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親知らず、抜くべきタイミングは?歯科医が解説する6つのサイン

2025/10/24

こんにちは、静岡市駿河区石田の小嶋デンタルクリニックです。

今回は「親知らずの抜歯はいつ行うべきか?」について、実際の臨床経験を踏まえてお話しします。

親知らずは、いつ抜いた方がいいの?

「まだ痛くないけど、このままで大丈夫ですか?」
そんなご相談を受けることが多くあります。
親知らずは、必ずしもすぐに抜く必要がある歯ではありません。
しかし、放置しておくと周囲の歯や歯ぐきに悪影響を及ぼすケースもあり、
抜くべきタイミングを見極めることが大切です。
ここでは、抜歯を検討すべき6つの代表的なサインを紹介します。

① 炎症や腫れを繰り返す

親知らずの周囲の歯ぐきが定期的に腫れたり痛んだりする場合は、慢性炎症が起きている可能性があります。
抗生剤やうがい薬で一時的に落ち着いても、再発を繰り返すことが多いため、根本的な解決として抜歯が推奨されます。

② 手前の歯を傷めてしまう

親知らずが手前の第二大臼歯に接していると、その部分に虫歯や歯周病が発生することがあります。
特に横向きに生えている親知らずは、隣の歯を圧迫しやすく、早めの対処が必要です。

③ 歯ブラシが届かない位置にある

半分だけ出ている親知らずは、汚れが溜まりやすく、
虫歯や歯ぐきの腫れの原因になります。
完全に埋まっていて症状がなければ経過観察も可能ですが、
清掃不良が続く場合は抜歯を検討します。

④ 矯正治療の計画に影響する場合

矯正治療を行う際、歯列を整えるために親知らずの抜歯を指示されることがあります。
事前に親知らずを処理しておくことで、矯正後の歯並びが安定しやすくなります。

⑤ 将来的なトラブルが予測される場合

今は症状がなくても、CT画像で確認した角度や位置から
今後炎症や圧迫が起きると予測される場合、
若いうちに抜いておいたほうが安全です。
特に根が深くなる前の抜歯は、治りも早くリスクも少なく済みます。

⑥ 義歯やインプラントの妨げになる場合

将来、ブリッジやインプラント治療を行う際に
親知らずが治療計画の邪魔になるケースがあります。
長期的な口腔設計の中で、不要な親知らずは早めに整理しておくのが理想です。

まとめ

親知らずの抜歯は「痛くなってから」ではなく、
将来のリスクを見越して計画的に行うことが大切です。
当院ではCT撮影による三次元的な診断を行い、
抜くべきかどうかを歯科医師が丁寧に判断いたします。
気になる方は、定期検診の際にお気軽にご相談ください。

コジデン理事長ブログ(様々なことをゆる〜く書いています)

→ https://ameblo.jp/kojima-dental
インプラント専門サイトはこちら
→ https://ryu-implant.net

監修歯科医師

医療法人社団GRIT 理事長
小嶋デンタルクリニック 院長

小嶋 隆三Ryuzo KOJIMA

〔院長略歴〕


静岡市出身
鶴見大学歯学部卒 総合歯科
医療法人 麗歯会 加藤歯科医院 勤務
医療法人 UG会 多田歯科医院 勤務
医療法人 清明会 静岡リハビリテーション病院 非常勤 勤務
2013年 小嶋デンタルクリニック開設
2023年 医療法人社団GRIT 設立
2023年 コロンビア大学歯学部歯周病学分野所長兼准教授(1987-2015)、台北医科大学教授、学部長(2017-2023)ピーター・ワン先生の講座へ入局
2024年には、グローバルインプラントブランド「DIOインプラント」において、日本一の年間実績(症例数)を達成。
難症例や骨造成を伴うケースにも精通し、確かな診断力と精緻な技術で遠方からの患者も多く、信頼を集めている。

〔所属学会・所属団体〕


歯科医師臨床研修指導医
公益社団法人日本歯科先端技術研究所 インプラント認証医
BPS(精密義歯)クリニカル国際認定医
公益社団法人日本口腔インプラント学会
ISOI(国際口腔インプラント学会)
日本顎咬合学会
日本スポーツ歯科学会
日本抗加齢医学会
日本歯科医師会
静岡市歯科医師会 2020-2022 理事
静岡市介護認定審査委員