Blog
ブログ

下の前歯にできた嚢胞(のうほう)と治療について

2025/09/11

こんにちは、静岡市駿河区石田の小嶋デンタルクリニックです。

主訴

右下の前歯付近に痛みと腫れぼったさを感じ、噛むと違和感があるとのことで来院されました。

診査・診断

パノラマレントゲンを撮影すると、広い範囲に嚢胞(のうほう)が確認されました。CTでも病変の広がりが明らかになり、通常の根管治療だけでは不十分で、外科的な処置を組み合わせる必要があると判断しました。

なぜ嚢胞ができるのか

嚢胞とは、歯や骨の内部に液体を含んだ袋のような病変ができる状態です。
原因の多くは歯の根の感染や慢性的な炎症で、放置すると骨の中に病変が広がってしまいます。初期の段階では自覚症状が少ないため、気づいた時にはかなり大きくなっていることもあります。

骨の特徴と嚢胞の広がり

骨には大きく分けて「皮質骨(ひしつこつ)」と「海綿骨(かいめんこつ)」があります。
* 皮質骨:外側を覆う硬い骨。病変の進行をある程度抑える働きがある。
* 海綿骨:内側にあるスポンジ状の骨。血流が多く、病変が広がりやすい特徴がある。
下の前歯の周囲は海綿骨が多いため、嚢胞が短期間で広がりやすい部位といえます。そのため、進行が早く腫れや違和感が急に強くなるケースが少なくありません。

治療内容

今回は嚢胞切除を行い、取り出した組織は病理検査に提出しました。当院では、外科的に除去した嚢胞はできる限り病理検査に回し、ほかの病気との鑑別を徹底しています。

病理検査を行うメリット

病理検査によって「本当にただの嚢胞か?」「腫瘍や特殊な炎症性疾患ではないか?」を正確に見極めることができます。
これは患者さんにとって大きなメリットです。
* 不安要素を早期に排除できる
* 将来的な再発リスクを減らせる
* 安心して治療後の生活を送れる

まとめ

嚢胞は放置すると骨がどんどん吸収され、歯の保存が難しくなってしまいます。早期に正確な診断と治療を受けることで、歯や骨を守ることができます。
当院ではレントゲンやCTでの精密診断に加え、必要に応じた病理検査を行い、患者さんにとって安心できる治療を心がけています。

コジデン理事長ブログ(様々なことをゆる〜く書いています)

→ https://ameblo.jp/kojima-dental
インプラント専門サイトはこちら
→ https://ryu-implant.net

監修歯科医師

医療法人社団GRIT 理事長
小嶋デンタルクリニック 院長

小嶋 隆三Ryuzo KOJIMA

〔院長略歴〕


静岡市出身
鶴見大学歯学部卒 総合歯科
医療法人 麗歯会 加藤歯科医院 勤務
医療法人 UG会 多田歯科医院 勤務
医療法人 清明会 静岡リハビリテーション病院 非常勤 勤務
2013年 小嶋デンタルクリニック開設
2023年 医療法人社団GRIT 設立
2023年 コロンビア大学歯学部歯周病学分野所長兼准教授(1987-2015)、台北医科大学教授、学部長(2017-2023)ピーター・ワン先生の講座へ入局
2024年には、グローバルインプラントブランド「DIOインプラント」において、日本一の年間実績(症例数)を達成。
難症例や骨造成を伴うケースにも精通し、確かな診断力と精緻な技術で遠方からの患者も多く、信頼を集めている。

〔所属学会・所属団体〕


歯科医師臨床研修指導医
公益社団法人日本歯科先端技術研究所 インプラント認証医
BPS(精密義歯)クリニカル国際認定医
公益社団法人日本口腔インプラント学会
ISOI(国際口腔インプラント学会)
日本顎咬合学会
日本スポーツ歯科学会
日本抗加齢医学会
日本歯科医師会
静岡市歯科医師会 2020-2022 理事
静岡市介護認定審査委員