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前歯の治療選択 ― インプラントだけが正解ではありません

2025/09/05

こんにちは、静岡市駿河区石田の小嶋デンタルクリニックです。
今日は、上の前歯の治療に関するケースをご紹介します。

抜歯が必要な状態に

前歯は見た目の印象を大きく左右するため、保存を最優先に考えます。しかし今回のケースでは、歯根の状態が悪く、抜歯が避けられない状況でした。
患者様は「抜歯後はインプラントで治したい」とご希望されていました。

インプラントは万能?

インプラントは確かに優れた治療法ですが、今回のケースでは問題がありました。
抜歯部位の骨欠損が大きく、骨造成(骨を補う手術)が必要だったのです。さらに、両隣の歯肉の高さや審美性を考慮すると、1回の手術だけでは難しく、複数回に分けて治療が必要になる可能性がありました。

ブリッジという選択肢

そこで、私たちは「インプラント=最善」ではなく、他の治療法も含めてトータルに検討しました。
今回のケースでは、接着性ブリッジでの回復をご提案しました。
接着性ブリッジのメリットは:
* 審美性を比較的シンプルに回復できる
* 手術の侵襲がなく、治療回数も少ない
* トータル的に患者様の負担が軽い
もちろん、ブリッジには支える歯への影響など注意点もありますが、今回は総合的に見てブリッジの方がベネフィットが高いと判断しました。

治療の選び方

「インプラントが一番いい治療」と思われがちですが、実際には患者様ごとに最適な治療法は異なります。
審美性・機能性・侵襲性・治療期間・費用… さまざまな要素を考慮して、もっとも良い結果につながる治療法を選ぶことが大切です。
小嶋デンタルクリニックでは、常に複数の視点から治療計画を立て、患者様にとって最善のゴールを一緒に探していきます。

インプラントやブリッジでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

コジデン理事長ブログ(様々なことをゆる〜く書いています)

→ https://ameblo.jp/kojima-dental
インプラント専門サイトはこちら
→ https://ryu-implant.net

監修歯科医師

医療法人社団GRIT 理事長
小嶋デンタルクリニック 院長

小嶋 隆三Ryuzo KOJIMA

〔院長略歴〕


静岡市出身
鶴見大学歯学部卒 総合歯科
医療法人 麗歯会 加藤歯科医院 勤務
医療法人 UG会 多田歯科医院 勤務
医療法人 清明会 静岡リハビリテーション病院 非常勤 勤務
2013年 小嶋デンタルクリニック開設
2023年 医療法人社団GRIT 設立
2023年 コロンビア大学歯学部歯周病学分野所長兼准教授(1987-2015)、台北医科大学教授、学部長(2017-2023)ピーター・ワン先生の講座へ入局
2024年には、グローバルインプラントブランド「DIOインプラント」において、日本一の年間実績(症例数)を達成。
難症例や骨造成を伴うケースにも精通し、確かな診断力と精緻な技術で遠方からの患者も多く、信頼を集めている。

〔所属学会・所属団体〕


歯科医師臨床研修指導医
公益社団法人日本歯科先端技術研究所 インプラント認証医
BPS(精密義歯)クリニカル国際認定医
公益社団法人日本口腔インプラント学会
ISOI(国際口腔インプラント学会)
日本顎咬合学会
日本スポーツ歯科学会
日本抗加齢医学会
日本歯科医師会
静岡市歯科医師会 2020-2022 理事
静岡市介護認定審査委員