Blog
ブログ

左上へのサイナスリフト|インプラント治療における上顎洞の骨造成

2025/07/30

こんにちは。静岡市駿河区の小嶋デンタルクリニックです。
今回は、左上顎臼歯部へのインプラント治療に先立って行った「サイナスリフト(上顎洞底挙上術)」についてご紹介します。
 
■治療背景
左上の欠損部にインプラントをご希望された患者さま。
もともとはブリッジが装着されていましたが、根尖病巣による著しい骨吸収と歯の動揺が確認され、保存不可能と判断。抜歯となりました。
 

抜歯前のレントゲン
 
このレントゲンからも明らかなように、上顎洞の位置が非常に低位にあり、十分な骨の厚みがないため、インプラント治療の前に骨造成が必要となります。
 
■サイナスリフトとは?
今回行った骨造成術は、「サイナスリフト」と呼ばれる術式です。
日本語では「上顎洞底挙上術」と訳され、上顎洞の粘膜を慎重に持ち上げ、その下に骨補填材を填入することで、インプラントを支える骨を新たに形成します。
 

ピエゾサージェリーで骨を削除
(※頬側の骨を部分的に削除)
 

削除した骨を「窓開け」として除去
(※この骨は最終的に戻します)
 

上顎洞粘膜が露出した状態
(※慎重に粘膜を剥離・挙上)
 

粘膜を挙上し形成されたスペースに骨補填材を填入
 

さらに水平的骨欠損もあったため、GBR(骨再生誘導法)を併用し縫合
 

術後レントゲンで補填材が確認できる状態
 
■アプローチ方法の選択
上顎洞を挙上する方法は、大きく2種類あります:
1. 垂直的アプローチ(クレスタルアプローチ)
 → インプラント埋入と同時に行うケースに適応。
 → 既存骨が3mm以上ある場合に適しています。
2. 側方アプローチ(ラテラルウィンドウテクニック)
 → 広範囲の挙上が必要な場合や、既存骨がほとんどないケースに適応。
今回は既存骨がほぼ認められず、インプラント同時埋入が不可能であったため、側方アプローチによるサイナスリフトを選択しました。
 
■術後の流れと注意点
サイナスリフト術後は、6ヶ月程度の治癒期間を設けてから改めてCT撮影を行い、インプラント埋入を予定しています。
このように、上顎洞が近接している難症例においても、当院では高度な骨造成処置(サイナスリフト・GBRなど)に対応しております。
 
■インプラント治療をご検討中の方へ
上顎臼歯部のインプラント治療で「骨が少ないと言われた」「難しいと言われた」など、お悩みの方もぜひ一度ご相談ください。
CTを用いた詳細な診査・診断のうえ、安全性と予後を重視した治療計画をご提案いたします。
 
コジデン院長ブログ(様々なことをゆる〜く綴っています)
→ https://ameblo.jp/kojima-dental

インプラント専門サイト
→ https://ryu-implant.net

監修歯科医師

医療法人社団GRIT 理事長
小嶋デンタルクリニック 院長

小嶋 隆三Ryuzo KOJIMA

〔院長略歴〕


静岡市出身
鶴見大学歯学部卒 総合歯科
医療法人 麗歯会 加藤歯科医院 勤務
医療法人 UG会 多田歯科医院 勤務
医療法人 清明会 静岡リハビリテーション病院 非常勤 勤務
2013年 小嶋デンタルクリニック開設
2023年 医療法人社団GRIT 設立
2023年 コロンビア大学歯学部歯周病学分野所長兼准教授(1987-2015)、台北医科大学教授、学部長(2017-2023)ピーター・ワン先生の講座へ入局
2024年には、グローバルインプラントブランド「DIOインプラント」において、日本一の年間実績(症例数)を達成。
難症例や骨造成を伴うケースにも精通し、確かな診断力と精緻な技術で遠方からの患者も多く、信頼を集めている。

〔所属学会・所属団体〕


歯科医師臨床研修指導医
公益社団法人日本歯科先端技術研究所 インプラント認証医
BPS(精密義歯)クリニカル国際認定医
公益社団法人日本口腔インプラント学会
ISOI(国際口腔インプラント学会)
日本顎咬合学会
日本スポーツ歯科学会
日本抗加齢医学会
日本歯科医師会
静岡市歯科医師会 2020-2022 理事
静岡市介護認定審査委員