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上顎洞とはどういうところ?

2024/09/20

こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。
 
歯科と耳鼻科は非常に近接しています。
 
口腔に隣接し鼻や喉があるため、双方の疾患が関連し合うことも珍しくありません。
 
咽頭炎がなかなか治らない高齢者の口腔ケアをしっかりと行うことで咽頭炎が改善されたケースもあります。口腔内細菌が増えることにより、嚥下と同時に細菌が咽頭に運ばれ感染する場合もあります。
 
さらに咽頭部に溜まったプラークは嚥下がうまく行われなければ誤嚥し、肺炎となるリスクも上がります。このように口腔内を清潔にすることは全身の健康にとってもとても大切です。
 
そしてもう一つ耳鼻科と関連する部位が上顎洞となります。
 
上顎洞とは副鼻腔の一つであり頭蓋に存在する骨内の空洞となります。
 
呼気を管理したり、感染を防ぐために存在します。副鼻腔は片側全部で4つ存在します。
 
上顎洞、蝶形骨洞、前頭洞、篩骨洞が全てが鼻腔と繋がっています。片側で4つなので左右で8つ存在します。
 
それぞれの部位で炎症が発生すると副鼻腔炎という状態になり、歯科と特に強く関連するのが上顎洞という部位となります。
 
上顎の歯において、小臼歯から大臼歯部の歯根は一部上顎洞内にすでに入り込んでいる場合もあります。また上顎洞の底の骨と歯槽骨との境の骨は非常に薄く感染により破壊されやすいため、例えば上顎臼歯部の根尖病巣が進行し骨を溶かしていくことで上顎洞内に感染が広がることもあります。
 
これは歯由来の上顎洞炎となり、耳鼻科での投薬処置と並行して、原因である歯の治療が必須となります。
 
また欠損後インプラントを予定していても、上顎洞のあるせいで歯槽骨のスペースが少ないことも多々あります。そのような場合は上顎洞の位置を挙上させる、上顎洞底挙上術が必要となります。
 

 
上顎洞は細かい繊毛組織に覆われているため、一度細菌感染が起こると上顎洞炎としての症状は消失しても、細菌が残り続けることもあり、上顎洞炎を繰り返すこともあるので、歯科でも治療はすごく慎重になります。
 
治らない上顎洞炎の原因が実は鼻由来ではなく、歯由来ということもあるので耳鼻科から歯の精査依頼ということもあります。
 
気になるかたはご相談ください。
 
 
 
 
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