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下歯槽神経麻痺を疑う病巣の波及

2022/10/13

こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。
 
下顎小臼歯の直下にオトガイ孔と呼ばれる穴が存在します。
ここは下歯槽神経と呼ばれる知覚に関連する神経で脳神経の三叉神経の枝の一つである下顎神経のさらにその枝の神経の一つが下歯槽神経となっています。
 
下顎の第一小臼歯と第二小臼歯の中間根尖方向に下歯槽神経の出入り口であるオトガイ孔が存在しており、このオトガイ孔にはオトガイ動脈とオトガイ静脈も通過しています。
 
比較的歯に近い位置の顎骨内にある神経であることが特徴であり、歯の炎症が波及することにより神経麻痺を生じることもあります。
また親知らず抜歯やインプラント時にもこの神経をフォローすることがとても大切な要素となっています。
 
なんとなく顎が痺れている感覚があると訴えて来院された患者様。
 

 
下顎小臼歯部に大きく病巣が確認できます。
この嚢胞が拡大されて神経を圧迫して麻痺が出現してきた可能性もあります。
状態としては抜歯して嚢胞摘出を行いました。
特にオトガイ孔に近接している抜歯及び嚢胞摘出はできるだけ一塊に愛護的に行う必要があります。
 
このように、下顎小臼歯部に炎症が生じた場合は一時的に麻痺が出現する可能性があります。
炎症だけでなく、小臼歯部周辺に麻酔をした場合も同様に麻痺が出ることも稀にあります。
それだけ近いということですね。
 
下歯槽神経に近接した症例でも状態を確認しながら治療進めていますのでお悩みの方はご連絡ください。
 
 
 

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