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フィステルの位置

2022/06/25

こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。

 
歯肉が腫れてきたと訴えて来院された患者様。
以前より腫脹を繰り返す部位であったが、少し腫脹が元に戻らない状態になってしまっているとのこと。

 

 

一見なんともなさそうなレントゲン写真。
実際口腔内には、フィステルと呼ばれる瘻孔が存在しています。
瘻孔とは、歯肉や粘膜に膿を出すための穴が自然に開いて膿が出てきている状態。

 

 

この位置周辺に瘻孔が存在していました。
このフィステルの位置によって病変が異なることがあります。

 

大臼歯部のフィステルにおいて、今回のように歯冠側に存在する場合は分岐部病変がまず疑われます。
根尖病巣の場合は、フィステルの位置がもう少し根尖側に位置しています。
しかし歯冠側にあるというのは、もちろん根尖病変が原因の可能性もありますが、分岐部病変の可能性もあるということになります。
鑑別診断としては、神経が生きているかどうかが一つ参考になります。

 

今回も電気診にて精査すると神経が生きている反応がありました。
麻酔して、分岐部探索していくとやはり根尖には繋がっていなく、分岐部に肉芽組織が存在。

 

分岐部を掻爬して経過をみていきます。
フィステルはフィステルでも出来上がる位置によって、診断名が変わってくることがあります。
腫脹が気になったら放置せず、まず歯科医院に相談していきましょう。

 

 

 

 

 

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