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割れやすい義歯の特徴

2022/03/23

こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。
 
義歯が割れやすいと訴えて来院された患者様。
作成してもよく割れてしまうとのこと。作成して数ヶ月で割れることが多くその度に新しくしたり修理したりを繰り返しているとのこと。
 
下顎部分床義歯。
口腔内をみてみると、義歯の下に残根の存在がありました。
破折も残根部分の上で破折していることが多かった。
 

 

残根部分の状態。
このように、残根が存在していることで、義歯は破折しやすくなります。
義歯に咬合力がかかった場合に被圧変位ということを考えなくてはいけません。
 
被圧変位とは、咬合力などがかかった場合に粘膜がどれくらい変化したのか。
特に義歯は粘膜の上に存在しますので、粘膜の上にかかる力の差により義歯にたわみが生じて破折リスクが高まります。
 
特に残根がある場合、義歯の下は粘膜ではありませんので義歯が沈み込みません。
そのため、利点としては安定感や噛んでいる感覚が強くなるのですが力が入る分、沈み込まずに破折しやすいのが実際です。

 

残根が多数あればまた話が変わってくるのですが、今回の場合など残根が1本だけなどの状況は他の粘膜では沈みこむけれど、残根部分は沈みこみが起きないので残根部分で割れてしまうということが起きます。
 
これを防ぐためには、残根部分の義歯の強化もしくは残根抜歯が望ましいです。
今回の場合、レントゲンにて残根が機能していないことがわかりますので、抜歯した方が良いのではないかと考えます。

 
 
 
 
 
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