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大切な歯冠歯根長比
2021/09/16
こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。
歯周病などの進行により、骨吸収が起きることで歯根が支えられる範囲が短くなり、歯冠歯根長比が悪化することがあります。
悪化することにより、歯の動揺を招いたり咬合時に痛みが出現する、腫脹するなどの症状が出ることがあります。
今回前歯部の違和感を訴えて来院された患者様。
水平に引かれたラインが骨のレベル。
それに対して、歯根の長さと歯冠の長さが同じもしくは歯冠の方が少し長くなっているのがわかります。
隣と比較するとわかりますが、理想は歯冠1に対して歯根の長さは1.3-1.5以上は欲しいところです。
特に前歯においては垂直的な力というより、裏側から力がかかるため歯根が短いと前方に振られてしまいます。
インプラントの場合は、歯根に該当するフィクスチャー部分は骨に直接結合するため適正な力の付与であれば短くてもそこまで影響しませんが、天然の歯の場合は歯根膜という組織が一層介在するため炎症が起きやすい傾向にあります。
そのため天然の歯の場合は歯冠歯根長比が悪化すると早期に動揺して噛めない、腫れるなどの症状が出現しやすくなります。
歯冠歯根長比が悪化した場合の治療としては、まず原因の除去。
歯周病が原因であれば歯周病になった原因(不良補綴物など)を精査して環境を良くして歯周治療を実施。
炎症が落ち着いてから再度被せ物を行います。
あまりにも動揺する場合は連結などの処置を行うことがあります。
歯周病はこのようにゆっくりと進行し、歯冠歯根長比を悪化させることで噛めなくなってきます。
早めに歯科医院でチェックするようにしましょう。
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