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神経に近い虫歯への対応
2021/01/25
こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。
よくセカンドオピニオンで来院される理由の一つに神経を取らないといけないと言われている歯があると言う訴えです。
虫歯の進行により歯の深部まで到達していき、神経に虫歯が侵入する事で神経の治療をする必要が出てきます。
歯は表面の見えている部分であるエナメル質は硬組織が90%以上で成り立つ非常に硬い組織となりますが、内面の象牙質はエナメル質と比べると硬度が柔らかいため「歯の中で虫歯が大きく進行している」状態になりやすい傾向にあります。
象牙質の硬さも個人差があるのですが、柔らかい方だと一気に神経に到達してしまいます。
口腔内をみた際に見た目上虫歯はないが、中で虫歯になっていると言うケースが存在するのはこのためです。
虫歯が進行していると必ず神経を取らなければいけないかと言うとそうでもありません。
当然のことながら、虫歯が神経まで到達していなければ神経をとる必要性はありません。
痛みがあるが神経まで虫歯が到達してない場合は、神経の一時的な炎症により痛みが生じている可能性もあることから神経の炎症を抑えるための薬を塗布したりすることで炎症を一時的に抑えるようにします。
また神経に到達している虫歯がある場合においても、神経は生きており痛みがなく、神経の露出もわずかな場合も覆髄と呼ばれる方法をとることで、神経を保存しながら治療することもありますし、神経の上部一部だけ神経の治療を行い神経下部は生かす方法である生活歯髄切断法と呼ばれる方法もあります。
これらの方法は、虫歯の進行状況と痛みの状態によって変わってきます。
神経を何がなんでも残した方がいいのかと言うとそう言うわけでもありません。
痛みがずっと続く中でも神経をとりたくないために鎮痛剤を乱用して耐える方もいますが、この場合は原因を取り除いていないためそのままにしておくと自然に神経が死んでしまいます。
神経が死んでしまうことで痛みは消失し、見かけ上よくなったと思われますが、神経が死んでしまった状態で放置してしまうため将来的に根尖病巣が出現し骨を溶かして痛みが出現するリスクがあります。
この場合は、最悪抜歯となってしまうケースも存在します。
神経はできる限り残した方が良いことは間違いありませんが、それは虫歯の状態、神経の状態をしっかりと確認した上での判断となります。
歯科医院で虫歯の進行を必ずチェックするようにしましょう。

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監修歯科医師
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医療法人社団GRIT 理事長
小嶋デンタルクリニック 院長
小嶋 隆三Ryuzo KOJIMA〔院長略歴〕
静岡市出身
鶴見大学歯学部卒 総合歯科
医療法人 麗歯会 加藤歯科医院 勤務
医療法人 UG会 多田歯科医院 勤務
医療法人 清明会 静岡リハビリテーション病院 非常勤 勤務
2013年 小嶋デンタルクリニック開設
2023年 医療法人社団GRIT 設立
2023年 コロンビア大学歯学部歯周病学分野所長兼准教授(1987-2015)、台北医科大学教授、学部長(2017-2023)ピーター・ワン先生の講座へ入局
2024年には、グローバルインプラントブランド「DIOインプラント」において、日本一の年間実績(症例数)を達成。
難症例や骨造成を伴うケースにも精通し、確かな診断力と精緻な技術で遠方からの患者も多く、信頼を集めている。
〔所属学会・所属団体〕
歯科医師臨床研修指導医
公益社団法人日本歯科先端技術研究所 インプラント認証医
BPS(精密義歯)クリニカル国際認定医
公益社団法人日本口腔インプラント学会
ISOI(国際口腔インプラント学会)
日本顎咬合学会
日本スポーツ歯科学会
日本抗加齢医学会
日本歯科医師会
静岡市歯科医師会 2020-2022 理事
静岡市介護認定審査委員 


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