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フッ素の濃度
2024/04/30
こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。
最近の歯磨き粉においてはフッ素が入っている歯磨き粉がほとんどだと思います。
稀に入っていない歯磨き粉もあるのですが、8割以上は入っています。
しかしヨーロッパなど海外ではフッ素の添加が禁止されている国もあります。
フッ素はどうなの?と議論になることもあります。
フッ素は原子番号9番の元素。自然界でも土に多く含まれていて、海水なども含まれているし、お茶や様々な飲食物に含まれているものです。
それなのに危険と思われるのはなぜか。
それはフッ素単体で考えると超猛毒だからです。
工業用に金属を溶かすためにフッ素使用したりします。それを使っても大丈夫なの?と思われますが、フッ素は反応性が高く、ほとんど酸化してフッ化化合物をつくります。
よって猛毒であるフッ素単体の状態ではほぼ存在できません。
さらにいうと、虫歯予防で歯科医院で使用するフッ素はフッ化ナトリウムであり、既に化合物とされています。
フッ素濃度が1%以下となれば普通薬となります。
そのためどこでも取り扱い、一般販売もできることとなります。
しかし安全と言っても中毒量は存在します。
何事も摂りすぎであれば毒に変わることもあります。
フッ素も同じで、過剰摂取すれば悪影響がでます。
過剰な量の薬、この場合はフッ素を摂取することにより急性中毒が起こります。
下痢や嘔吐、吐き気、ひどい場合は痙攣など。
さらに長期間服用していることにより慢性中毒として、歯のフッ素症、骨フッ素症などがあります。長期間服用する場合のほとんどは飲料水です。
昔日本でも、水道にフッ素が混ぜられていた時期がありました。水道水フロリデーションと呼ばれるのですが、特にインドや中国などで濃度の濃いフッ素を水道水から流していた結果、骨フッ素症を発症する人が多く見られたとも言われます。
日本では安全な濃度に設定されています。
じゃヨーロッパで禁止されているって?
とも言いますが、フッ素自体が禁止されているわけではなく、フッ素配合の歯磨き粉は広く使用されています。飲料水へのフッ素添加が行われていないのです。
上手に使用している感じでしょうか。
その他としても無機フッ素化合物が虫歯予防に使われているフッ素であり、世界中で規制や禁止されている有機フッ素化合物との違いもあります。
これらがなんだかんだ混合されたことにより、フッ素は危険だからやめた方がいいという反対も生んでいるとも考えられます。
フッ素は正しく使えばとても虫歯予防に有効的です。
日本口腔衛生学会、日本小児歯科学会、日本歯科保存学会、日本老年歯科医学会の4学会合同提言でも有効性について示され、利用方法についても提言されています。
2歳までは歯ブラシ(約2cmのブラシ)に対して歯磨き粉は米粒程度(1-2mm)フッ化物濃度は900-1000ppmF、3-5歳はグリーンピース程度(5mm)で濃度は900-1000ppmF、6歳以降から成人は歯ブラシ全体、1400-1500ppmF程度とされています。
子供が最も中毒リスクが高いので、基本的には手が届かないところに置いておきましょう。
フッ素について気になる方はご相談ください。
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