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上の親知らずどうする

2024/02/27

こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。
 
先日所属する、静岡県口腔インプラント研究会の勉強会に参加してきました。
 
今回のテーマは包括的歯科治療における矯正治療の役割ということで、矯正治療と一般治療並びに、インプラント治療の組み合わせ、簡単にいうと理想的な口腔機能を目指すのであれば、矯正治療を含めた治療プランニングをするべきということにもなりますが、講演の中で面白い知見が得られました。
 
歯の移動というのは当然ながら歯槽骨内で移動することにより可能となります。
 
歯槽骨内から離脱してしまうと、歯根が吸収してしまったり、移動しなかったりなどが起こります。
 
歯槽骨のスペースが必須なのです。
 
一方、歯を支えている歯槽骨は、歯の抜歯に伴い吸収します。
 
抜歯後放置していると、歯槽骨がどんどん吸収してインプラントなどが埋入しにくくなるのはご存知の通りだと思いますが、歯槽骨は歯がなければ基本的には吸収していきます。
 
包括的な歯科治療のため矯正治療を行う時に、矯正治療に伴い親知らずは原則全て抜歯すべきなのですが、上顎第2大臼歯を後方移動させる時、圧下させたい時などは、早めに親知らずを取ってしまうことで親知らず周辺の歯槽骨を吸収させてしまうため、後方移動が困難となることがあるそうです。
 
下の奥歯が欠損し、上顎が挺出してしまったケースにおいて、上顎臼歯部を後方移動並びに、圧下しなくてはいけないけれども、歯槽骨がないためできないということを避けるために、親知らずはギリギリまで抜歯せずに、矯正直前に抜歯する、もしくは、親知らずは抜歯せずに挺出してしまった歯を抜歯して親知らずを矯正で移動させる。
 
矯正治療を含めた治療プランニングを考えると、親知らずの抜歯時期というのは今一度見直す必要性があるなと感じました。
 

 
 
 

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