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歯医者での虫歯の無痛治療とは?保険適用なのか料金についても解説!

2023/09/22

歯医者に行かないといけないと思いつつ、先延ばしにしていませんか?

虫歯の治療は痛いから気が進まない、できれば行きたくないという方もいるかもしれませんが、最近は無痛治療によって、痛みの少ない治療ができるようになりました。

そこで本記事では、無痛治療の種類や方法、治療の流れ、料金等について解説します。

ぜひ今後の参考にしてください。


無痛治療とは?

「以前、歯医者で治療したとき痛くて痛くて苦痛だったから、なかなか行く気が起きない」と尻込みしている方もいるのではないでしょうか。

歯医者での治療は痛い・怖いと考えがちですが、無痛治療は痛みを和らげ、恐怖心を軽減できます。

本記事では、以下の3種類の無痛治療について解説します。

  • 表面麻酔
  • 電動麻酔
  • 静脈内鎮静麻酔法

表面麻酔

治療のための麻酔針を入れるときに痛みを感じる方は多いです。

そのため、治療の最初に表面麻酔をすることは珍しくありません。

表面麻酔は麻酔針を入れる痛みを軽減するために歯茎に塗布する麻酔です。

麻酔針を刺す位置に麻酔を塗り、2分から3分時間をおくと、粘膜が麻痺して痛みを感じにくくなります。

この表面麻酔を無痛治療のはじめに行い、麻酔針を刺す痛みを軽減するのです。

電動麻酔

表面麻酔をして麻酔針を刺しますが、その麻酔針自体も痛みが軽減されるものを使用しています。

電動麻酔では、特殊な針先の構造で針を刺したときの痛みを最大限軽減するのです。

さらに麻酔を注入する速度を調節するために4つのモードを選択でき、患者様に合わせた速度に自動で調整します。

手動だと麻酔注入速度が早く、痛みを感じやすい傾向がありますが、電動麻酔はゆっくり一定の速度で注入して痛みを軽減できるため、より痛みを感じにくいです。

また異常があるとコンピュータ制御機能によって自動停止する機能もついた便利な麻酔器です。

静脈内鎮静麻酔法

静脈内鎮静麻酔法は、点滴で麻酔薬を静脈に注入して眠っているような状態をつくる麻酔法です。

麻酔によって、声をかけると応えられる程度の半分眠った状態をつくり、痛みや不快感を感じずに治療ができます。

この治療法は、インプラント治療や抜歯などの外科的治療が必要な方に特におすすめです。

また、口の中にモノが入ると吐いてしまう嘔吐反射がある方や、歯医者が本当に苦手な歯科恐怖症の方でも安心して治療を受けられます。

注意点

麻酔の使用後は眠気やふらつき等の症状が出やすいため、クリニックで休む時間をとり、通常の状態に戻ってから帰ります。

また自動車やバイクなどの運転を控えたり、重要な商談や契約を控えたりするなどの注意事項があるため、施術後に予定がある場合は気をつけましょう。


痛みの少ない虫歯治療

虫歯は急にできるわけではなく、虫歯菌と糖質が合わさって酸をつくり、酸が歯を溶かすことで症状が進行するものです。

虫歯の進行具合によって症状に差が出て、治療の緊急度や必要度、方法は異なるため、根本的な口腔環境の改善を目指す治療法について1つずつ解説します。

麻酔を使った痛みの少ない治療

虫歯が内部にまで広がり、象牙質まで進行すると、冷たいもので歯がしみる症状が出ます。

この症状がある方には麻酔をして治療の痛みを緩和します。

麻酔を打つ際には、表面麻酔で歯茎を麻痺させ、針先が細い極小注射針を使って痛みを最小限に抑えるのです。

麻酔注射の針は太いものより細いモノの方が痛みを感じにくいので、極小注射器を使用します。

再発防止のための取り組み

歯の形状は細かく、虫歯の進行具合を直接目で確認するのが困難な場合があるため、拡大鏡やマイクロスコープを使って細部までチェックしながら治療します。

肉眼では確認が難しい細かな虫歯もぎりぎりまで削って除去するのはもちろん、歯の健康な部分まで削りすぎてしまうのを防ぐためです。

拡大鏡やマイクロスコープで虫歯をしっかり除去する治療は、繰り返す虫歯症状の再発防止対策です。

神経を保存する治療

歯は神経を残した方が寿命が延びるといわれるので、なるべく神経を保存する治療を行います。

歯の成分に含まれるカルシウムを主成分としたMTAセメントを使う虫歯治療も行いますが、

MTAセメントを使うと殺菌効果が高く、虫歯の不活性化や神経の保護にも役立つからです。

虫歯をぎりぎりまで取り除き、MTAセメントを埋め込むと、歯の奥の神経部分を保護しながら虫歯の再発防止を期待できます。


無痛治療がおすすめな方

以下のように、歯医者が苦手な方やしばらく治療していない方にも無痛治療なら安心して治療していただけます。

歯医者に行かずに症状を放置してしまうと、どんどん悪化して治療に負担や時間がかかる恐れがあります。

無痛治療であれば治療の痛みや不快感を出来る限り軽減しますので、早めに診察に行きましょう。

  • 歯がボロボロの方
  • 歯科恐怖症の方
  • 嘔吐反射を心配される方
  • 虫歯を放置している方

歯がボロボロの方

歯がボロボロで恥ずかしいという方がいらっしゃいますが、放置してしまうとさらに症状が悪化してしまいます。

虫歯が複数ある方や歯がグラグラしていて抜歯が必要な方の中には、治療が大変そうと考え、ますます歯医者が遠のいてしまう方も少なくありません。

無痛治療は痛みを軽減した状態で治療をするので、複数の歯の治療で時間がかかっても、長時間の苦痛を感じずに済みます。

一度、無痛治療で全ての歯を治療し、口腔状態をキレイに整えてはいかがでしょうか。

歯科恐怖症の方

静脈内鎮静法ですと、ウトウトと眠ったような状態で治療するので、歯医者特有の匂いや他の患者様の治療音も感じません。

しかし治療時の痛みや音以外にも恐怖と感じる事象がある方もいらっしゃいます。

歯医者で治療したときのトラウマや、特に苦手な処置がある方は治療の前に伝えておきましょう。

治療の前にカウンセリングを設けている歯科医院もあるので、恐怖やストレスに感じる事を事前に伝え、悩みを解消してから治療を行えます。

嘔吐反射を心配される方

口にモノが入ると反射で「おえっ」となりやすい方もいらっしゃいます。

その症状自体が不快に感じるでしょうし、症状によって治療が進まず時間がかかった経験もあるでしょう。

嘔吐反射を心配される方にも無痛治療はおすすめです。

静脈内鎮静麻酔法で眠ったような状態になると、不快感を感じないので反射反応も出にくいです。

嘔吐反射のために歯医者でつらい思いをした方やストレスを感じる方も、事前に伝えておくといいでしょう。

虫歯を放置している方

「虫歯の治療で痛い思いをするなら、虫歯の痛みを我慢した方がいい」と考える方もいるかもしれません。

無痛治療なら、治療で痛い思いをせずに虫歯の痛みも解消できます。

虫歯を放置すると症状が悪化して痛みも強くなります。

初期症状のうちに治療を始めたほうが費用の負担も少なく済むため、無痛治療で早めに治すのがおすすめです。


無痛治療の流れ

普段から歯医者に行く習慣のない方は、歯医者での治療の流れを頭に入れておくと少しでも不安が和らぐでしょう。

「今、何の治療をしているかがわからないので不安」という方もいるため、ここでは予約から治療が終わるまでの流れを説明します。

予約

WEB予約と電話予約があります。

WEB予約は専用フォームに名前・メールアドレス・電話番号・症状にチェックをつけて、予約候補日時を入力します。

希望日時が埋まっている可能性もあるため、予約候補日時は複数入力するのがいいでしょう。

電話予約は、営業時間内に電話で来院の予約を取ります。

働いていて忙しく、移動や休憩の合間に予約したいならWEB予約、直接話して雰囲気などを知りたいなら電話予約というように、自分の都合に合わせてどちらで予約するか決めましょう。

診察開始

来院後は問診票を記入し、記載内容を確認しながら不安や悩みについてヒアリングされます。

治療計画を作成するため細かい部分まで聞かれることもありますが、わからないことや不安などがあれば遠慮なく質問しましょう。

診察台はフラットになるものが多く、体への負担は少ない状態で治療を受けられます。

静脈内鎮静麻酔法では、点滴で麻酔をいれるため全身状態をチェックしながら治療を進めていくため安心して任せられます。

治療終了

無痛治療後は、眠気やふらつきなどに気をつけて帰宅しましょう。

静脈内鎮静麻酔法で治療した場合は、麻酔から覚めて、通常の状態に戻るまで休んでから帰ります。

歯科医からの注意事項を守って過ごしていても、少しでも違和感等を感じたら遠慮せずに連絡しましょう。


無痛治療の料金

眠っている状態で痛みや不快感を軽減できる無痛治療のメリットを理解したところで、料金が気になる方も多いでしょう。

静脈内鎮静麻酔の料金や保険適用の有無、医療費控除について説明します。

料金・支払方法

保険診療内での虫歯治療や抜歯は保険診療での静脈内鎮静麻酔費用となり、3割負担であれば約3,000円です。

自費診療で治療する場合の静脈内鎮静麻酔費用は33,000円で、インプラント治療(骨造成含む)を行う場合は15,000円です。

支払方法は、保険診療ですと現金のみですが、保険外診療ですとクレジットカードもご利用いただけます。

保険適用

歯の治療は、技術や材料によって保険の範囲内か、適用外かに分かれます。

健康保険で認められた材料を使い、健康保険で認められた技術で治療をすると保険が適用されます。

一部健康保険で認められていない材料を使った場合は、差額を自己負担しなければなりません。

静脈内鎮静麻酔法は保険診療で対応していますので、保険適用内の虫歯治療などは3割負担です。

なお、歯科矯正など自費診療の治療で静脈内鎮静法を行うときは保険適用外となりますので、注意しましょう。

医療費控除

毎年1/1から12/31までの期間に支払った治療費の合計が10万円を超える場合は、医療費控除として確定申告をすると税金が還付されます。

治療費の合計が10万円を超えていなくても、総所得金額200万円以下だと治療費の合計が総所得の5%を超えれば申告可能です。

歯の治療費も医療費控除の対象となりますので、領収書を保管しておきましょう。

保険のきかない自費診療であっても、特殊なもの以外は医療費控除の対象です。

歯列矯正でも患者様の年齢や目的によって、医療費控除の対象となる場合がありますので、税務署などに確認すると良いでしょう。

治療のための薬代や通院のための交通費も対象であるため、領収書は捨てずに申告しましょう。


無痛治療のよくある質問

無痛治療の概要を理解できても、不安をぬぐい切れない方もいらっしゃいます。

ここではよくある質問を紹介しますので、無痛治療を受ける際の参考にしてください。

妊娠中・授乳中でも麻酔はできますか?

妊娠中・授乳中でも麻酔はできます。

妊娠中の方は安定期の治療を推進していますが、安定期以外の方で歯の痛みがひどい時は相談しましょう。

かかりつけの産婦人科医と相談して治療できます。

静脈内鎮静麻酔の治療後に体調を崩すことはないのでしょうか?

静脈内鎮静麻酔の治療時には、激しい運動や飲酒を控える等のいくつかの注意事項があり、守っていただく必要があります。

それらを守って体調不良になったとの報告はありません。

ただし、外科処置をした場合は麻酔が切れた後に、痛みや発熱の症状がでた例がわずかにありますので、何か違和感等を感じたらすぐに連絡しましょう。

術後に眠気やふらつきがありますが、麻酔から冷めるまで十分休んでから帰るようにします。


まとめ

無痛治療は保険適用の範囲内で行うことができ、痛みや不快感を感じずに治療を受けられます。

虫歯を放置して症状が悪化してしまうと、治療に時間やお金がかかる場合もありますので、早めに歯医者に行きましょう。

小嶋デンタルクリニックでは、カウンセリング時に患者様の不安をなくすためのコミュニケーションをしっかりとった上で治療をはじめます。

「そろそろ治療に行かないと」「口腔内のことで相談したい」と思っている方は、無痛治療も視野にいれて、些細なことでも構いませんのでぜひお気軽にご相談ください。