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歯科治療における偶発症とは

2022/10/17

こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。
 
歯科治療中に気分が悪くなる方、もしくは治療時に気分が悪くなった経験の方比較的多いと思います。
歯科治療において全身的な偶発症とは何があるでしょうか。
一般的に以下が考えられます。
 
・血管迷走神経反射
・過換気症候群
・リドカイン中毒
・アナフィラキシー
 
最も多いのが血管迷走神経反射です。
麻酔後に指先にかけて痺れたり意識がボーッと落ちていく感覚があったり。
強い不安や、痛みなどをトリガーに認めやすいのがこの迷走神経反射です。
女性に多く、数分から数十分で回復してきます。
 
次に過換気症候群。
こちらも麻酔後や不安のあまり治療前に起こりやすいのが特徴です。
迷走神経反射と異なり、呼吸リズムが崩れかなりの頻呼吸になります。酸素を体内に入れすぎることにより手足が痺れてテタニーと呼ばれる特徴的な兆候が現れます。
気持ちを落ち着かせること、呼吸指導をすることにより数分で治っていきます。
 
続いてリドカイン中毒。
数年前に福岡の歯科医院で子供が麻酔後に亡くなってしまった死因として考えられているのがリドカイン中毒。
麻酔直後に血圧上昇し頻脈や頻呼吸が起きます。上記と異なるのが徐々に血圧が低下し今度は脈が落ちて呼吸が止まってしまうことがあります。
 
リドカイン中毒はごく稀とされていますが、重篤な症状を引き起こすことが多いため、救急搬送を至急を行う必要があります。原因としては麻酔の過剰投与が挙げられます。特に小児においては投与量を体重から考える必要があります。
 
そして最後にアナフィラキシー。
食べ物に最も多く、その後蜂の毒、そしてもう一つが薬物による発現です。
アレルギーのような症状が急速に現れて、呼吸困難になっていきます。頻脈になるけれど血圧が低下していき意識消失してしまいます。死に直結するため早急にエピネフリンの注射や救急搬送が必須となります。
 
全てのケースにおいて体調不良が確認できたら生体モニターを装着します。
モニター下で何が起きているのかを把握し、それに応じた対応をしていく必要があります。
 
歯科医院では治療時に多く迷走神経反射が起きることがあります。しかしそれに慣れてモニター装着せずに経過観察をしてしまうと重大な全身状態の変化に気づかずに手遅れになることもあります。
 
当院では生体モニターを2機常備しており、身体の少しの変化も対応できるように研修含め心がけています。
安心で安全な歯科治療を。
 

 
 
 
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