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炎症により吸収される歯根
2021/06/29
こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。
炎症には種類があります。
大きく分けて2つ。
「急性炎症」と「慢性炎症」
急性炎症とはそのまま急な症状を要する炎症の一つです。
発熱や、疼痛、腫脹などを中心とした痛みが強い状態です。
一方慢性炎症とは、痛みはないもしくはたまに痛む程度であり、腫脹したり引いたりなどの状態を繰り返す炎症の一つです。
慢性炎症のほとんどが痛みがなく気が付かずに起きていることが多く、長期間存在していることが多い傾向です。
簡単にいうと、痛みが強く薬を飲まないといけないぐらいの痛みが急性炎症。
一方、痛みは全くないもしくは、疲れると少し痛む程度だけどすぐ治る、そんな症状は慢性炎症です。
慢性炎症はそのため放置しやすい傾向にあります。
痛みもなく、日常生活に差し障りがなければほぼ放置してしまうでしょう。
しかし、慢性炎症が起きるためにはそこに原因としての細菌が存在します。
その細菌に対しての治療を行っていなければ時間をかけながら確実に蝕んでいきます。

このレントゲンは、最近少し膿が出てきた感じがあるためみて欲しいと訴えて来院された患者様。
痛みもずっとなく、今も食事などでは影響はないが歯肉が腫れぼったくなってきたためみて欲しい。
第一大臼歯の状態ですが、過去に根管治療を行った形跡がありますが近心根を取り囲む透過像を顕著に認めます。
そして、近心根がすごく細くなってしまっているのがわかると思います。
長期間炎症があり、炎症に対して免疫応答を繰り返したこともあり、歯根が吸収されてしまっているのです。
臼歯部で歯根が吸収していくことで、咬合力に耐えることができない歯根となってしまう可能性があります。
今回の治療としてはヘミセクション(近心根抜歯)も視野に入れ根管治療を行うこととなりました。
すぐこのような状態になることはありません。
数年かけてここまで炎症が拡大してくるのが慢性炎症の特徴です。
一度治療しているところでも定期的にチェックすることが大切です。
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監修歯科医師
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医療法人社団GRIT 理事長
小嶋デンタルクリニック 院長
小嶋 隆三Ryuzo KOJIMA〔院長略歴〕
静岡市出身
鶴見大学歯学部卒 総合歯科
医療法人 麗歯会 加藤歯科医院 勤務
医療法人 UG会 多田歯科医院 勤務
医療法人 清明会 静岡リハビリテーション病院 非常勤 勤務
2013年 小嶋デンタルクリニック開設
2023年 医療法人社団GRIT 設立
2023年 コロンビア大学歯学部歯周病学分野所長兼准教授(1987-2015)、台北医科大学教授、学部長(2017-2023)ピーター・ワン先生の講座へ入局
2024年には、グローバルインプラントブランド「DIOインプラント」において、日本一の年間実績(症例数)を達成。
難症例や骨造成を伴うケースにも精通し、確かな診断力と精緻な技術で遠方からの患者も多く、信頼を集めている。
〔所属学会・所属団体〕
歯科医師臨床研修指導医
公益社団法人日本歯科先端技術研究所 インプラント認証医
BPS(精密義歯)クリニカル国際認定医
公益社団法人日本口腔インプラント学会
ISOI(国際口腔インプラント学会)
日本顎咬合学会
日本スポーツ歯科学会
日本抗加齢医学会
日本歯科医師会
静岡市歯科医師会 2020-2022 理事
静岡市介護認定審査委員 


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