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NCCLとは
2020/12/17
こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。
歯科治療の中で最も治療を難しくするのが、「食いしばり」を含めた「歯ぎしり」となります。
せっかく詰めた詰め物が脱離したり、割れたりすることもあるほか最悪歯根破折してしまうこともあります。
歯ぎしり(ブラキシズム)が起こることで口腔内では様々なリスクが伴います。
・咬耗
・NCCL (非齲蝕性歯頚部歯質欠損)
・歯周病の進行
・根尖性歯周炎の進行
・歯根破折、歯冠崩壊
・虫歯リスク向上
・頬粘膜、舌粘膜疾患
・顎関節症
・修復物脱離、補綴物脱離及び破損
・咬合高径低下に伴う顔貌変化
などなど
口腔内疾患のありとあらゆることの引き金となることは間違いありません。
中でも歯ぎしりをする方でよく認めるのがNCCL (非齲蝕性歯頚部歯質欠損)
NCCL (非齲蝕性歯頚部歯質欠損)とは、歯ぎしり(歯ぎしり)が原因で歯の付け根部分の薄いエナメル質が剥がれくさび状に削れることを言います。以前歯科ではWSDと言ったりしていました。
歯軋りをして直接影響があるのは、噛む面なのに根元が削れてくるのは不思議ですよね。
実際NCCL の成因には諸説あり、酸蝕説、機械的摩耗説、アブフラクション説、それらの複合要因説があります。
また最近の研究においては内在性の酸や、タンパク分解酵素 による腐食説も提唱されているが、原因ははっきりとはしていない様子。
しかし臨床においては、歯軋りをしている方のほとんどの方で認めるので歯軋りとの関係性はとても強いと思われます。
この状態になると象牙質知覚過敏、食渣残留、う蝕の誘発、歯牙破折、歯髄損傷、審美障害など様々な二次的問題を引き起こします。
治療は基本的にレジンなどで部分的に詰め物をします。
しかし、詰めてもまた取れてくることがあります。
元々、歯が欠けてしまうぐらいの力が加わっていたので、詰め物をどんなに密にしても取れることがあります。
そのため基本的にはかみ合わせが原因のトラブルの場合は広い視野での診査診断・治療計画が重要になります。
それができてなければせっかくの治療が長持ちせずすぐにやり直しをしなければならなくなります。
不要なやり直しは歯に負担をかけてしまいます。
デコボコや隙間を安易に埋めるだけではなくその原因を追究することも同時に行わなければなりません。
詰めて終了ではなく、なぜ欠けてしまったのか予防はしっかりできているのか。
広い視野を持って治療を提供する必要があります。
大きな口腔内のトラブルとなる前に歯科医師、歯科衛生士より指導を受けるようにしましょう。
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