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歯の中で広がっている虫歯
2020/03/24
こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。
虫歯治療した時によく歯医者さんに
「虫歯が中で大きくなってましたよ!」
と言われたことはないでしょうか。
見た目ではわかりにくい、穴が開いていない虫歯でも実は中で広がっていることがあります。
左下がなんとなくたまに痛むとのことで来院。
穴は開いていませんが、黒く透ける感じがありました。
中を開けて虫歯をとった状態。
実は、このように中で広がっていました。
虫歯はなぜ中で広がるのでしょうか。
このように、歯というのは層になっています。
表面はエナメル質という硬い組織に覆われています。このエナメル質は咬合の力に耐えるため非常に硬い組織になっています。
しかしその内側にある、象牙質はエナメル質と比べると非常に柔らかいのが特徴です。
象牙質の中には、象牙細管と呼ばれる細い管が無数に存在しているため、尚更柔らかい構造となっています。
また上記の写真で見るとわかるように、層にも厚さがあります。
咬む面、いわゆる咬合面は咬合に耐えるためにエナメル質が厚くなっています。
しかしながら、隣の歯に接している面や、根っこに近い面ではエナメル質は非常に薄く、すぐ象牙質になるのがわかります。
このように歯の構造上、歯と歯の間からできた虫歯や、根っこからできた虫歯というのは知らず知らずに、象牙質に達して広がる傾向にあります。
だから歯科衛生士さんは、一生懸命「フロス、フロス!!」「歯間ブラシ、歯間ブラシ!!」というわけです。
何も物を売りたいわけではありませんw
特に歯間部や歯と歯が接するコンタクト部分は通常の歯ブラシでは落とすことができません。必ずやりましょう。
虫歯になっている方のほとんどが歯と歯の間からできます。
保険のコンポジットレジンにて修復して終了。
患者さんに写真で見ていただきましたが、こんなに大きくなっていたのかとびっくりしていました。
また、歯の表面の黒くなっているのは虫歯じゃないの?
と質問がありましたが、ほとんどが小窩裂孔という溝に入り込んだ着色です。
もちろん、溝が深くなりそこから大きく虫歯になるケースもあるため、全てが着色と判断するのは良くなく、レントゲンや触診を必ず行い判断が大切ですが、虫歯の大きくなる頻度としては、歯と歯の間からの方が圧倒的に高いです。
歯の中の象牙質は非常に柔らかく、歯と歯の間や根っこに近い面はエナメル質が薄いため虫歯が進行しやすい
以上のことをしっかりと認識して、日々セルフケアしていきましょう。
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