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歯科における再生療法って??

2020/02/10

こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。

今日は、コジデンで行っている再生療法についてご紹介致します。

歯科における再生療法は、骨を再生させる(新しく作る)、歯周組織を回復させる、そして近年注目されている「歯髄バンク」などがあります。

歯髄バンクについて話すとすごく長くなりそうなので、簡単にいうと、抜けた歯に含まれる歯の神経(歯髄)から、幹細胞を抽出し、増殖させることで様々な疾患に有効な再生療法の一つとされています。

今までは、骨髄移植や、臍帯血などかなり限局した採取となっていましたが、歯の歯髄に有効な幹細胞が発見されてから、現在において注目されています。

さて、歯髄バンク以外の再生療法として骨や歯周組織を再生させる方法を紹介致します。

GTR法 GBR法というものがあります。

これは、歯を支える骨、いわゆる歯槽骨が広範囲にわたって溶けてしまったときなどに使われる方法です。

基本治療として歯周病により溶けてしまった骨は、原因となるプラーク(細菌の塊)や歯石を取り除いていくことで、自らの力で回復してきます。しかし、ただ原因を取り除いただけの状態では、骨が再生する前に、粘膜などの別の組織が入り込んでしまうため、骨が回復してくれません。

そこで、再生してほしい部分に特殊な骨や、膜を被せ、別の組織が入り込まない状態で再生を促します。

ここで使用する膜には、人工的な膜と、患者さん自身から採取できる膜を使用します。

患者さん自身から採取できる膜というのは、採血を行い当院にある特殊な遠心分離機にかけることで、完全自己血液由来のフィブリンゲルが出来上がります。

これには、一切の添加物が入っていないため、適合率に非常に優れ、良好な回復を期待することができます。

またこのフィブリンゲルには、成長因子が多く含まれるため再生スピードを早めてくれる期待もあります。

最近では、このフィブリンゲルに注目した美容皮膚科などがよく使用しているようです。

再生療法は、自由診療となっているため、質の担保というものが大切となっています。

当院は、再生療法について安全な環境下で実施している施設として、厚生局より認可を得ています。

本来はこの届けを行っていないと再生療法を実施することはできないのですが、自由診療の中で行っている場合もあります。

非常に、手間のかかる報告をしなければなりませんが、患者さんの再生療法へ対する質を保持するためにも、当院は頑張って行っています。

再生療法は、非常に有効な治療法ですが、100%回復するものではありません。

どんなに完璧に仕上げたとしても、うまく骨が定着しない場合もありますし、患者さん自身の全身的な疾患にも左右されていきます。

また再生療法にもできるできないがあり、広範囲に骨の欠損がある場合や、根が短い場合などはそもそもできない、ということもあります。

必ず、しっかりと診査診断を行って上で、再生療法が可能かどうかの選択を行っていきましょう。

コジデン院長ブログ(様々なことをゆる〜く書いています)
https://ameblo.jp/kojima-dental

トライアスロンで健康ライフブログ(趣味のトライアスロンのレース記です)
http://triathlon51.com

監修歯科医師

医療法人社団GRIT 理事長
小嶋デンタルクリニック 院長

小嶋 隆三Ryuzo KOJIMA

〔院長略歴〕


静岡市出身
鶴見大学歯学部卒 総合歯科
医療法人 麗歯会 加藤歯科医院 勤務
医療法人 UG会 多田歯科医院 勤務
医療法人 清明会 静岡リハビリテーション病院 非常勤 勤務
2013年 小嶋デンタルクリニック開設
2023年 医療法人社団GRIT 設立
2023年 コロンビア大学歯学部歯周病学分野所長兼准教授(1987-2015)、台北医科大学教授、学部長(2017-2023)ピーター・ワン先生の講座へ入局
2024年には、グローバルインプラントブランド「DIOインプラント」において、日本一の年間実績(症例数)を達成。
難症例や骨造成を伴うケースにも精通し、確かな診断力と精緻な技術で遠方からの患者も多く、信頼を集めている。

〔所属学会・所属団体〕


歯科医師臨床研修指導医
公益社団法人日本歯科先端技術研究所 インプラント認証医
BPS(精密義歯)クリニカル国際認定医
公益社団法人日本口腔インプラント学会
ISOI(国際口腔インプラント学会)
日本顎咬合学会
日本スポーツ歯科学会
日本抗加齢医学会
日本歯科医師会
静岡市歯科医師会 2020-2022 理事
静岡市介護認定審査委員