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天気が悪くなると歯が痛くなる!!

2020/02/11

こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。

雨の日や、低気圧になると歯が痛くなることがあるんですよ〜

こんな感じで訴える患者さん比較的いらっしゃいます。

昔から「雨が降ると古傷が痛む」「雨が降ると関節が痛む」などと言われてきたように、天候は私たちの体に大きな影響を与える要素です。

私も勤務医時代に、大先生が患者さんに

「その痛みは、台風が近づいているから仕方ない!」

と言っていた場面があり大変驚いたのですが、実際にそのようなことがあるそうです。

この雨の日に歯痛が発生する原因のひとつとして考えられることが「気圧の変化」です。

歯の中心には「歯髄腔」と呼ばれる神経(歯髄)を収めた空間があり、その周りを象牙質、さらにその外側をエナメル質が包む3重構造になっています。

歯の中である歯髄腔の内部の気圧は通常外の気圧と同じになるように保たれていますが、短時間に急に外の気圧が変化すると調整が間に合わず、外の気圧と歯髄腔内部の気圧に差が生じる場合があります。

簡単に歯の内部に圧力がかかるわけです。

山を登った時に、ポテトチップの袋がパンパンになりますよね。中身が歯髄腔というイメージです。

このような現象が起きるのは、低気圧が接近しているときだけに限りません。同じ場所、同じ気象条件下でも、高度が上がれば気圧は下がりますので、飛行機に乗った場合や高い山に登った場合も同様のメカニズムで歯痛が起こることがあります。

ちなみに飛行機に乗る際の注意事項の項目に書いてあることがあります。
海外の航空会社は注意喚起されています。

「雨が降ると歯が痛む」現象には、昔から多くの人が苦しんできたわけですが、気圧が下がれば全員が歯に痛みを感じる訳ではありません。気圧による変化を受けやすいのは、次のような状態の人であることがわかっています。

・虫歯がある、または虫歯治療中である
・虫歯治療済み歯(詰め物や被せ物をした歯)がある
・歯茎や歯の根に膿が溜まっている

歯痛は基本的に原因があり、その結果として起きるものなので、治療せずに放置した虫歯がある場合や、過去に治療した箇所がある場合は、痛みを感じやすい傾向があるというわけです。

また歯周病や歯茎や歯の根の先に膿が溜まっている場合も同様です。

注意したいのは、普段は特に痛みを感じなくても、詰め物や被せ物をしてから数年経つうちに、小さな隙間から治療した歯の中に細菌が侵入し、再び虫歯になっていたという場合もあることです。まだ症状が軽い場合や、すでに歯の神経を抜いてしまっているときは、虫歯が進行していても気付けないことがあります。

もし、雨天や飛行機に乗る度に同じ場所に痛みを感じるようなら、一度歯科医院を受診して虫歯になってないかチェックしてもらうといいでしょう。

気圧の変化による歯の痛みは、ある意味自然現象に近いものです。気圧をコントロールして痛みを抑えることはできませんが、口の中の状態を変えることで痛みを防ぐ方法はあります。

そのためにも、定期検診でのチェックが重要ですよ!

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