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内服薬で歯肉が腫脹する?
2023/12/05
こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。
一般的に歯肉が腫脹する時は歯肉炎か歯周炎です。
原因としては、歯垢や歯石が付着することにより起こります。
しかし、これらの原因以外でも歯肉が腫脹してしまうことがあります。
今回は歯肉炎の一つである薬物性増殖歯肉炎の紹介。
薬物性増殖歯肉炎は、特定の薬物の使用が原因で歯肉が異常に増殖する状態です。この増殖は通常、歯周組織への血流や細胞増殖に影響を与えることにより引き起こされます。以下は、薬物性増殖歯肉炎の原因となる薬物の例です。
1. **抗てんかん薬(抗発作薬):** フェニトイン(Dilantin)、フェニトインナトリウム、フェノバルビタールなどの抗てんかん薬は、歯肉の増殖を引き起こす可能性があります。
2. **カルシウムチャネル拮抗薬:** ニフェジピン、アムロジピン、ディルチアゼムなどのカルシウムチャネル拮抗薬は、歯周組織への血流を変化させ、歯肉の増殖を引き起こすことがあります。
3. **免疫抑制剤:** シクロスポリンやタクロリムスなどの免疫抑制剤は、免疫系の抑制により歯周組織の異常な増殖を促進することがあります。
4. **抗生物質:** 長期間にわたって大量に抗生物質を使用すると、歯周組織に対する影響が生じ、増殖性歯肉炎が発生することがあります。
5. **免疫調節薬:** インフリキシマブやエタネルセプトなどの免疫調節薬は、免疫応答を変化させ、歯周組織の増殖を引き起こす可能性があります。
薬物性増殖歯肉炎は、これらの薬物を使用している患者さんに発生することがありますが、必ず出現するわけではないため個々の反応は異なります。歯肉増殖により歯周炎の進行や虫歯リスクの進行などが懸念される場合は、副作用の低い薬に変更してもらうこともあります。歯科医師と内科主治医との対診により決定していきます。
なかなか歯肉炎が治らないなと感じている方、全身的な疾患や内服状況を一度確認してみると良いかもしれません。

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監修歯科医師
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医療法人社団GRIT 理事長
小嶋デンタルクリニック 院長
小嶋 隆三Ryuzo KOJIMA〔院長略歴〕
静岡市出身
鶴見大学歯学部卒 総合歯科
医療法人 麗歯会 加藤歯科医院 勤務
医療法人 UG会 多田歯科医院 勤務
医療法人 清明会 静岡リハビリテーション病院 非常勤 勤務
2013年 小嶋デンタルクリニック開設
2023年 医療法人社団GRIT 設立
2023年 コロンビア大学歯学部歯周病学分野所長兼准教授(1987-2015)、台北医科大学教授、学部長(2017-2023)ピーター・ワン先生の講座へ入局
2024年には、グローバルインプラントブランド「DIOインプラント」において、日本一の年間実績(症例数)を達成。
難症例や骨造成を伴うケースにも精通し、確かな診断力と精緻な技術で遠方からの患者も多く、信頼を集めている。
〔所属学会・所属団体〕
歯科医師臨床研修指導医
公益社団法人日本歯科先端技術研究所 インプラント認証医
BPS(精密義歯)クリニカル国際認定医
公益社団法人日本口腔インプラント学会
ISOI(国際口腔インプラント学会)
日本顎咬合学会
日本スポーツ歯科学会
日本抗加齢医学会
日本歯科医師会
静岡市歯科医師会 2020-2022 理事
静岡市介護認定審査委員 


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