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顎関節症の分類と治療

2023/11/22

こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。
 
顎関節症(TMJ症候群)は、顎関節やその周辺の構造に関連する様々な問題を指す総称的な言葉です。これには痛み、筋肉の緊張、関節の動きの制限などが含まれます。顎関節症は様々な原因によるものであり、その症状や治療法は個人差があります。以下に、顎関節症の一般的な分類と治療法について簡単に説明します。
 
まず顎関節症は5つの分類に分けられます。
 
### **顎関節症の分類:**
 
**Ⅰ型 : 咀嚼障害を主とするもの**
 
咀嚼筋の痛み/顎・首・肩・腰などの痛み(顎関節内の痛みはない)
 
原因:口腔内の炎症、くいしばり、歯ぎしりなどによる咀嚼筋の使いすぎによるもの。
 
**Ⅱ型 : 関節靭帯や関節円板の損傷**
 
顎関節の捻挫/顎関節周辺の外傷からくる痛み
 
原因:大きい口の開けすぎ、硬いものの食べすぎなど。
 
**Ⅲ型 : 顎の動きの異常**
 
顎関節円盤の位置異常/関節が傷ついたときの開口障害・頭痛、カクッという雑音(クリック音)など
 
原因:不正咬合、くいしばり、うつぶせ、頬杖などの普段の行動の積み重ねにより起こる。
 
**Ⅳ型 : 顎関節の摩耗、すり減り**
 
顎関節の変形/開口時の雑音(ジャリジャリした音=クレピタス)と痛み
 
原因:Ⅲ型の悪化、骨の病気
 
**Ⅴ型 :Ⅰ~Ⅳのいずれにも該当しないが、顎関節領域に異常症状を訴える心身医学的な要素を含むもの**
 
### **顎関節症の治療法:**
 
1. **自己管理と生活習慣の改善:**
– 歯ぎしりや食事のときの過度な力の使用を避ける。
– ストレス管理やリラクゼーション法の導入。
2. **物理療法:**
– 筋肉の緊張を和らげるためのエクササイズ。
– ヒートパッドやアイスパックの利用。
3. **咬合板(Occlusal Splint)の使用:**
– 歯ぎしりや食いしばりを緩和し、顎の位置を安定させるために歯科医が作成する特殊なマウスガード。
4. **薬物療法:**
– 痛みや炎症を抑えるための非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の使用。
– 筋弛緩薬の処方。
5. **ストレッチングとエクササイズ:**
– 顎関節周辺の筋肉を強化し、適切な動きを促進するための運動療法。
6. **外科的治療:**
– 重度の場合や他の治療が効果的でない場合には、手術が検討されることもありますが、外科的な介入は最後の手段となります。
 
重要なのは、個々の症状や原因に基づいて個別に治療計画を作成することです。
 
上記のように5つの分類が存在し、それぞれ原因が異なります。また複合的な場合もあり顎関節症だから一概にこれだけをやりましょうというのは存在しません。
 
まずは原因を調べ診断をしていくようにしましょう。
 

 
 
 

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