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歯根膜とは?

2023/07/18

こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。

 

神経をとっている歯なのに噛むと痛い。

 

虫歯がないのに噛むと痛いのはなぜ?

 

歯において痛覚を司どる組織は、神経以外にも存在します。

 

それが歯根膜です。

 

歯根膜(しこんまく)は、歯の根部を覆っている特殊な組織です。歯根膜は歯を歯槽骨(顎の骨)に固定し、周囲の組織との接続を提供する重要な役割を果たしています。

 

歯根膜は、細胞、線維、血管、神経から構成されており、以下の機能を持っています。

 

1. 歯の固定: 歯根膜は歯を歯槽骨に固定し、咬合圧や咀嚼時の負荷に耐えるようにします。これにより、歯は正しい位置に保たれ、咀嚼や発話などの口腔機能を適切に行うことができます。矯正治療などは歯根膜があるため歯が移動することができ成立します。インプラントなどは歯根膜が存在しないため、移動することはできません。

 

2. クッション効果: 歯根膜は咬合時の負荷を吸収し、歯と歯槽骨の間にクッションを提供します。これにより、咬合時の衝撃や振動が吸収され、歯や周囲の組織に負担がかかりにくくなります。極端に固いものが噛めない、噛まないように反応するのもこの歯根膜の反応の一つです。一方インプラントなどの歯根膜が存在しない場合は、石でもなんでも噛めてしまいます。

 

3. 血液供給: 歯根膜には豊富な血管が存在し、歯根膜自体と歯根の表面を養う血液を供給します。血液中の酸素や栄養素が歯根に供給されることで、歯の健康を維持する役割を果たしています。歯根膜にはこの血液供給と免疫機能が存在します。歯周病細菌が侵入した時などに抵抗するための免疫機能があります。インプラントが感染に弱いというのは、インプラントは歯根膜が存在しないためです。

 

4. 神経供給: 歯根膜には神経繊維も存在し、歯の感覚を伝える役割を果たしています。この神経繊維によって、歯に対する刺激や温度の変化などを感じることができます。

 

歯根膜は非常に繊細な組織です。

 

硬いものを片方でずっと噛んでいるだけでも負担のかかった歯の歯根膜は傷害を受けて噛むと痛いという症状が出現します。神経の中で感染してしまうことで歯根膜に移行して痛みが強く出たりします。歯をぶつけてしまってしばらく痛むのも歯根膜の影響と言えます。

 

虫歯じゃないのに歯が痛む、神経をとっても歯が痛むということは存在します。

 

状態はレントゲンなどでわかることが多いですので痛みや症状で気になる方はご相談ください。

 

 

 

 

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