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分岐部病変とは
2021/04/03
こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。
歯の根の数は部位によって変わってきます。
一般的には、前歯は単根と呼ばれる1つの根(根管は複数の場合あり)、奥歯は複数根。
奥歯は咬合力に耐えなければいけなく、垂直的な力が加わるため太く、複数存在します。
しかし、前歯は垂直的な力は正常な咬合関係では起こらないため、水平的な力をフォローすれば良いため単根となります。
今回、奥歯が腫脹すると訴えて来院された患者さま。
レントゲンを撮影するとこのような状態でした。

奥歯においては歯根は2−3根存在しており、分岐部と呼ばれる部分が存在します。
本来はこの分岐部は骨に覆われているのですが、なんらかの原因で細菌が入り込むことで分岐部に炎症が出現していきます。
今回のこのレントゲンで確認できるように、分岐部にはっきりと黒く骨が抜けてしまっている状態です。
この骨が抜けてしまっている部位に、不良肉芽組織が溜まっており腫脹の原因となっています。
治療方針としては根管治療を行い、その後分割し分岐部を掻破していくこととしました。
分岐部病変ができる原因は様々あります。
・歯周病の進行
・髄床底の破折や穿孔
・歯根破折
・側枝の存在
今回の場合は、2つの歯根が存在しますが遠心根と呼ばれる後ろの根に亀裂が入っていたことによるものでした。
分岐部掻破後、保存が可能かどうかもう一度精査する必要があります。
歯根も吸収によりかなり細くなってきているため、残せたとしても再度咬合力に耐えれるかどうか。
歯は残すことにフォーカスを当てがちですが、そもそも咬合として機能しなくてはいけません。
せっかく残せたのに、噛めないというのは残したうちに入らないと思います。
残せて、咬合にも問題なく機能できる。これが理想です。
しっかりと噛めて機能できる歯を目指しましょう!
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監修歯科医師
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医療法人社団GRIT 理事長
小嶋デンタルクリニック 院長
小嶋 隆三Ryuzo KOJIMA〔院長略歴〕
静岡市出身
鶴見大学歯学部卒 総合歯科
医療法人 麗歯会 加藤歯科医院 勤務
医療法人 UG会 多田歯科医院 勤務
医療法人 清明会 静岡リハビリテーション病院 非常勤 勤務
2013年 小嶋デンタルクリニック開設
2023年 医療法人社団GRIT 設立
2023年 コロンビア大学歯学部歯周病学分野所長兼准教授(1987-2015)、台北医科大学教授、学部長(2017-2023)ピーター・ワン先生の講座へ入局
2024年には、グローバルインプラントブランド「DIOインプラント」において、日本一の年間実績(症例数)を達成。
難症例や骨造成を伴うケースにも精通し、確かな診断力と精緻な技術で遠方からの患者も多く、信頼を集めている。
〔所属学会・所属団体〕
歯科医師臨床研修指導医
公益社団法人日本歯科先端技術研究所 インプラント認証医
BPS(精密義歯)クリニカル国際認定医
公益社団法人日本口腔インプラント学会
ISOI(国際口腔インプラント学会)
日本顎咬合学会
日本スポーツ歯科学会
日本抗加齢医学会
日本歯科医師会
静岡市歯科医師会 2020-2022 理事
静岡市介護認定審査委員 


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