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ラミネートベニア修復

2021/01/30

こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。

 

セラミック治療の中でも比較的前歯の審美修復でよく行われるのがラミネートベニア修復。

 

ラミネートベニア修復とは歯の唇面のみ削合してセラミックを装着する審美修復の一つです。

 

神経が生きている歯において、削る量を最小限にして審美的に綺麗にしたい場合に実施される治療法です。

 

健全な歯においてクラウンタイプを装着するとなると、歯を全周にわたり形成しなければいけなく術後に強いしみる症状が出現したりする事があります。また健全な歯を小さく全周削るのは麻酔をしてと結構大変です。

 

そこでラミネートベニアという方法では、薄く表側のみ削合しセラミックを装着します。

 

部分的な削合で済むため侵襲性が少なく審美回復ができるため、選択する方が非常に多い治療法です。

 

しかし噛み合わせや、歯ぎしりの有無などをしっかりと確認し条件が揃わないと、セラミックが脱離しやすい治療となってしまいます。

 

ラミネートから最終的にクラウンになる方もいます。
適用されるかどうかは、きちんと歯科医師と相談して決めましょう。

 

今日は少し審美的回復が難しかった症例。

SHOFU DENTAL DIGITAL CAMERA

 

隣同士の被せ物との色の差が気になると訴えてこられた患者様。
他院で数年前に左右のブリッジを行ったが、前歯2本だけそのままであり審美的に気になる。

 

明らかに色が違いますよね。
本来は、治療する歯を白くするというより、他の歯の色との調和を考えて治すのが普通ですが、今回被せ物だけ白くされているため他の歯の色がおいてかれてしまった状態です。

 

私としては、両隣のブリッジの色を治していった方が絶対いいと説明しましたが、本人は頑なに前歯2本の色をラミネートベニアで隣のブリッジと同じ色にして欲しいと。。

 

正直いうと、隣のブリッジを行った歯科医院で行った方が色的には合いやすいとも伝えましたが。
そしてこのケース、ラミネートで行うに最大に難しい点が「噛み合わせ」です。

 

もう一度同じ写真

SHOFU DENTAL DIGITAL CAMERA

 

この部分、下の前歯が反対に食い込む部分があります。
上の前歯が内側にやや捻転しているのも原因です。
そして、ここもラミネートでフラットにして欲しいと。。。

 

脱離するリスクを説明した上で、形成し装着しました。

SHOFU DENTAL DIGITAL CAMERA

 

 

セメントを完全に取り切る前に撮影しているので、少し接着させたセメントが一部残っていますが最終的には全てアウトしています。
色的には、ここが限界か。

 

よく見ると、ラミネートベニアの方が透明感がある。

 

これは当然のことだけども、両隣の他院で行っているブリッジはメタルボンドで内側に金属を使用している。
そのため、透明感がオールセラミックに比べるとない。

 

患者さんは喜んでいたが、私的には隣のブリッジがなんとかやりかえたいなと・・・

 

ちなみに、下から反対に食い込んできた噛み合わせに関しては、一部下を削合させてもらいました。
そうせざるを得ない状態です。

 

今回、患者さんの満足度は高かったが、口腔内において調和が取れているのかと考えさせられる症例でもあった。

 

それにしても、なぜこのようなブリッジを作り装着したのか。

 

そもそも犬歯欠損に対して、側切歯と第一小臼歯でのブリッジは力のバランス的にも不可能な設計。保険では禁止されている・・・

 

短期的に見てよくても、長期的には何かしらのトラブルが出る可能性が高い。
海外の方でしたが、笑顔でわかったわかったと帰っていきましたが・・・

 

口腔内において調和が取れるよう、また長期的な視点をもち包括的な治療を選択していきましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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