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分岐部での歯根破折

2020/12/10

こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。

 

下の歯が咬合時に痛みが強く噛めないと訴えて来院された患者様。

 

周辺歯肉も腫脹してしまい、持続的に出血することがあるため見て欲しいと来院されました。

 

歯根の先端部分に嚢胞はありませんのでこれは歯根嚢胞ではありません。
おそらく神経を取り時間が経過して根分岐部の薄い部分が割れた可能性が高い状態です。

 

簡単にいうと「歯のまた裂き」のような状態で神経のない、根が複数存在する大臼歯にはよくある歯根破折です。

 

今回のケースも、分岐部下に大きく骨吸収があることから、間違いなく分岐部の破折によるものでしょう。
しかし、極端に大きな土台が入っているのが分かります。

 

この土台の影響で破折してしまったのか、そもそも土台を入れた時点で分岐部が破折していたのかは不明ですが、土台(金属)部分が歯から
はみ出てしまっています。
この状態だと厳しいですね。

 

また神経を取ると時間の経過と共に歯は乾燥してくるので咬合力が強い歯ではこういうことが起きることがあります。

 

神経があることで、歯は全体に血流や組織液が循環し湿潤された状態で、たわみに耐えられる構造となっています。

 

神経を取ると歯が脆くなるよと聞いたことがある方が多いと思いますが、乾燥が最もな原因となってきます。

 

この状態は保存ができないため、患者さんに説明し抜歯。

 

抜歯後、骨が回復したところでインプラント治療を行いました。
現在は、なんでもしっかり噛める状態に回復し年末年始の食事が楽しみだとおっしゃっていました。

 

歯根破折している歯の対応は先日のブログでも記載していますが出来るだけ早めの対応が求められます。

歯根破折を認める歯の対応

 

過去に歯根破折があると言われた方や、噛んでて違和感のある方は早めに歯科医院に受診するようにしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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