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静脈内鎮静麻酔と親知らず抜歯
2020/12/03
こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。
親知らず抜歯しなくてはいけないけど、なかなか勇気が出ないという方比較的多くいらっしゃいます。
親知らずに虫歯ができているのに気づいたが抜歯が怖くてずっと歯科医院に来れなかった患者さん。
流石に痛みが強くなり、耐えれなくなったため抜歯の覚悟を決めたが怖いのがどうしようもないため、静脈内鎮静麻酔を希望。
上下ともに大きく虫歯に罹患してきています。
親知らずは、完全埋伏といって骨に完全に埋まっていれば痛みが出ることはあまりありませんし、骨に完全に埋まっていれば虫歯になることはありません。
しかし、少しでも骨から飛び出てくると、口腔内と交通してくる可能性があるため細菌が侵入してきてしまいます。
そして徐々にゆっくりと虫歯や歯周病が進行してしまいます。
親知らずはほとんど口を開けても見えないところにありますし、歯ブラシも非常に届きにくいのが現状です。
初期虫歯であれば、適切なブラッシングと管理により進行を抑えることができることもありますが、見えなければ盲目的になり確実にケアすることが難しいです。
そのため、虫歯が進行してしまうわけです。
今回も数日で一気に虫歯が進行したわけではなく、数年かけて大きくなってきている可能性があります。
またこのように長期間かけて虫歯が大きくなるということは、口腔内も長期間虫歯の細菌感染に晒されていることとなり親知らず部位以外も虫歯リスクがあるということとなります。
歯科治療というのは、歯単体で考えるのではなく「一口腔単位」で考え治療することが大切となります。
細菌に対するアプローチも同様です。
今回の場合も、親知らずの訴えであるため親知らずに注目してしまいますが、口腔内全体をみてみると多数の虫歯に罹患してしまっていることがわかります。
このような状態で、親知らずだけ抜歯しても解決にはなりません。
もちろん、親知らずの痛みや虫歯は解決しますが、その他部位の虫歯や歯周病をしっかりと治すことが長期的に良好な口腔内を保つためには必要となります。
静脈内鎮静麻酔下で上下親知らずの抜歯をまとめて行いました。
終わった後、抜歯した記憶が全然なかったと非常に喜んでいました。次回も鎮静下で親知らずの抜歯と虫歯治療を行っていきます。
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