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歯科金属アレルギー
2020/04/29
こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。
今年の4月の保険改訂で上の奥歯(第一大臼歯)がCAD/CAM冠が認められるようになりました。条件付きですけれども。
歯科の保険診療においても、高騰する金属は使用せず、CAD/CAM冠を含めたメタルフリーの治療が推奨されてきています。
昔から、口腔内の治療は金属が積極的に使われてきました。
そしてその金属の影響を受ける方も多くいらっしゃいます。
金属の影響というのは、主に
・金属アレルギー
・ガルバニー電流
・アマルガムによる水銀中毒
上記が代表的です。
歯科における金属アレルギーとは、歯科治療時に使われる金属がアレルギーの原因となり、お口の中や身体に異常な反応を起こす事です。
金属は水分のあるところで金属イオンという小さな物質となって溶け出しています。
この金属イオンが身体の免疫細胞と過剰に反応してアレルギーが発症します。
花粉症のように突然発症することもあります。
歯科金属アレルギーとしての症状としては、歯科治療後から調子があまりよくない、口の中にある金属周囲の歯肉が白くなっている、口内炎がなかなか治らない、手のひらや足の裏に水ぶくれが出来るなどがあります。
その他でも一般的な、ピアスやネックレス、金属が皮膚に当たり赤くなる方も金属アレルギーの疑いがあり、口腔内金属もまた適応となります。
ガルバニー電流というのは、小さいころにアルミホイルなどを噛んで嫌な感触を経験したことありませんか。キーンとした感じです。簡単に言うとガルバニー電流というものです。
これと同様に、金属材料が口腔内にある場合は口の中に電流が発生し、頭痛や肩こり、脳活動にも影響を与えると言われます。
エビデンスはそこまで強くないですが、人の身体には微弱な電流が流れて活動しているため、このガルバニー電流が発生すると電気経路に狂いが生じるやら生じないやら。
そして最後にアマルガム。
アマルガムは金属材料の一つです。
実は、良くないアマルガム、特にかなり昔のアマルガムには金属水源が重量比で約50%含まれているといいます。
数年前にアマルガム治療自体、中止になったわけでアマルガムを使用する歯科医はほとんどいないはずですが、実は数年前までは普通に使用していた金属でした。
私は、勤務医の頃に扱った記憶があります。
しかし、このアマルガムに含まれている水銀は溶け出してしまい、歯や歯肉の色を黒くしてしまうほか、体内にどんどん蓄積していってしまう金属です。
当然、金属アレルギーの原因になりやすいと言われます。
アマルガムに関しては、虫歯っぽく歯が黒変してしまっていたり外れかかっているのを良く見かけます。一番厄介なのは、アマルガムにより歯が黒変すると色が抜けにくいということです。
審美的な要素を求められるところでアマルガムが入っていると、歯全体が黒くなっているためどうしても被せるような形にするしかなくなってしまいます。
虫歯じゃないのに、黒いからって全ては削れないですからね。
金属の最大の利点は、耐久性です。
耐久性といっても勘違いしないでいただきたいのは、材料の耐久性です。
決して歯の耐久性ではありません。
金属ですので、ほぼほぼ破折はしませんし長期的に歯に維持されています。
しかし、歯の方が負けて虫歯になってしまったり、欠けてきたり変色したりすることはあります。
金属は材料の耐久性は非常に優れるけれども、歯にとっては実は優しくなかったりします。
詰め物や被せ物は、基本的に長期的に維持されるものですので、しっかりと考えて選択していきましょう。
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