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誤嚥性肺炎について

2019/12/21

こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。
 
コジデンでは、訪問診療や高齢者の方々への診療を行っているのですがその中でよく誤嚥性肺炎に関してご質問がありますので、本日は誤嚥性肺炎についてご説明していこうと思います。
 
まず「誤嚥」とはわかりますか?
食べ物や、唾液を飲み込むことを嚥下と言います。嚥下では飲み込んだものを食道から胃に運んでいくわけですが、その過程で誤って気管及び肺の方へ入り込むことを「誤嚥した」と言います。
 
そして誤嚥するとそこで炎症が出現し肺炎となります。これを「誤嚥性肺炎」と言います。
 
どんな人でも誤嚥すると誤嚥性肺炎を発症する訳ではありません。
皆さんよく勘違いされるのが、誤嚥=誤嚥性肺炎と考える方がおられますが違います。
誤嚥は、健常者でも起きます。意識的、無意識的にもおきます。
誤嚥性肺炎は、抵抗力の低下している方や、高齢者などが比較的に発症しやすいと言われています。
 
「誤嚥」してしまう原因には様々あります。
飲み込む際に、喉の周りの筋肉はかなり複雑に働きます。
実は、電車の線路のようになっていて物が気管に行かないように蓋をするように切り替えをします。この時に複数の筋肉が同時に働くためここがうまく行かないと誤嚥することが多いです。
 
ではここの飲み込みに関わる筋肉がうまく動かなくなる原因は何があるでしょうか。
 
1・寝たきり、独居により筋力の低下
2・脳梗塞
3・呼吸機能に関わる疾患
 
1に関しては、飲み込みに関わる筋肉は、飲み込む時だけに機能している訳でなく実は「人と会話をする」「大きな声で笑う」「運動をする」などで機能し、また鍛えられます。
寝たきりになると、ほぼ動かないため様々な筋力が低下していきます。当然飲み込むための筋肉も低下してきますので誤嚥のリスクが上がってしまいます。その他独居の方も同様に誤嚥リスクが上がっていく傾向があります。
 
2に関しては、脳梗塞を発症することで喉周辺を司る神経に麻痺が出現することで誤嚥リスクが高まります。リハビリでも回復しないこともあるため経管栄養などを選択する場合もあります。
 
3に関して、人は必ず飲み込むときは息をとめるシステムになっています。ですので呼吸と嚥下は協調して運動する機能です。
しかし、呼吸機能にかかわる病気(心疾患など)の方は、お互いの運動がうまくかみあわず、誤嚥しやすくなります。
 
その他にも誤嚥の原因は複数あります。
しかしその多くは、筋肉的な問題がほとんどです。スポーツ選手でも全く準備運動をせずに運動を行うと必ず身体を故障するように、さっきまで眠っていた人が急に食事を口に運ばれても、飲み込めません。
普通は頭で拒否ができますが(まだ食べれないなど)、介護が必要になってきている方はそうもいきません。
 
ですのでそれらを頭に入れて上で、介護など食事のサポートをしてあげることが大事です。
寝て起きてすぐご飯でなく、
・少しお喋りしてから食べる
・立ち上がって少し歩いてから食べる
・寝たきりの場合は、口腔ケアを先に行ったり喉の周りの筋肉をマッサージしてから食べ始める
 
上記を行うだけでもかなり改善されます。
 
専門的なことは是非コジデンへご相談ください!
 
 
 
 
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