訪問歯科診療センター併設
介護を受けられている方
外来に通院困難な方への歯科治療について
歯科医師、歯科衛生士が
ご自宅や施設まで直接伺います
高齢者になると抵抗力の低下に伴い口腔内の細菌が活動的になり、肺炎のリスクなども含め様々な全身的な影響を起こしてしまいます。
また自身でのセルフケアがおろそかになること、外来へ通院する頻度も減り口腔内の状況は非常に悪化しやすい現実があります。
今まで定期的に歯科にて管理し、歯を残していたのにも関わらず、通院できなくなり一気に口腔内が崩壊していく方も少なくありません。
口腔内疾患は、細菌のバランスと免疫力が大きく関連しているため口腔内細菌を増やさない、悪化させないためにも継続した歯科による口腔内管理が必要だと考えられます。
小嶋デンタルクリニックでは、クリニックを中心に半径16㎞圏内の介護を受けている方、通院困難な方に訪問歯科診療サービスを提供していきます。
訪問歯科での診療内容
-
一般歯科(虫歯治療、歯周病治療、義歯調整、義歯作製、抜歯)
むし歯を削る、詰め物・被せ物を付けるなど、院内で行う治療と同等のレベルでのむし歯治療が可能です。
歯石取り、歯周ポケットの清掃など、専門的な器械を使って歯周病を治療・予防します。 -
摂食嚥下機能訓練(口腔ケア、口腔周囲筋マッサージ、嚥下訓練)
うまく飲み込めない、食べるとむせるなどの嚥下(えんげ)障害は、誤嚥(ごえん)性肺炎を引き起こす原因にもなります。それらを防ぎ、うまく食事ができるように、機能訓練や嚥下補助装置によってサポートします。
-
嚥下内視鏡(近隣医科クリニックと合同で行います)
嚥下内視鏡は、口腔リハビリなどにも使用され、鼻から約3mmの内視鏡(カメラ)を挿入し検査を行います。
咀嚼によって食品がどのくらい咬まれているか、どのくらい唾液と混ぜ合わされているかなど、口から喉に流れてきた食塊(食べ物をよく噛んで飲み込めるようになった状態の食品の塊)を実際に見ることができ、口の中で咀嚼された食品の流れや唾液による汚れ具合を観察することで、口から食べる機能が姿勢や食べ方などの代償法によってどのように変化するかを検討、審査することが可能です。
-
家族、介護担当者へのブラッシング指導
高齢化に伴って物をかんだり飲み込んだりする力が衰え、口の中の衛生状況が悪化すると肺炎などのさまざまな危険を招く要因になるといわれています。
介護をなされているご家族様・ヘルパーの方などが、お口の中までのケアをなさる時間的余裕はなかなか難しく、更に毎日の歯磨きだけではお口の中のケアが決して充分とはいえません。
歯石・歯垢を取り除く専門的口腔ケア、適切なブラッシング指導は、口の中の状態をより健康的に改善し、「食べる」喜びを再認識して頂くことができます。
-
定期検診
定期的なお口の中のケア・メンテナンスを行うことで、むし歯や歯周病を予防します。正しいブラッシング方法や食事についても指導します。
その他、抜歯や切開など、症状に合わせた処置が可能です。
訪問歯科治療のメリット
-
1.全身への好影響
しっかりと咬むことができる環境を与えるだけで、姿勢や消化を促進します。
また咬むことで脳への刺激を与え認知症や発音機能の回復にも好影響を与えます。
2.誤嚥性肺炎の予防
口腔内を綺麗に保つことで、口腔内の細菌(常在菌や日和見菌)からの感染症の予防ができます。
3.介護者の負担軽減
どこをどう磨いたらいいかわからない、磨く度にむせてしまう。歯がグラグラしていて口腔内を触るのが怖い、通院するのが大変。これらの負担を大幅に軽減します。
訪問歯科の流れ
- 1お申込み
- 小嶋デンタルクリニックへお電話またはFAXください。054-654-1020
その際、訪問日程、時間を決めさせていただきます。
状況が把握できない場合は、事前に訪問担当の歯科衛生士が診療前にお伺いをし、機材の搬入ができるか、診療に必要な材料などを視察致します。
電話で一度、ご相談ください。 - 2初診・処置
- お口の状態を、ご自宅、施設、病院にて検診させて頂きます。検診の結果、今後の治療方法ついてご説明させて頂きます。初診時は応急処置が大半となります。お口の中の状態がはっきりとわかるようであれば、お申し込みの際にお電話でお伝え下さい。
- 3治療計画作成、治療
- 初診の結果、患者様のご都合や健康状態をもとに口腔内の治療計画を作成いたします。了解いただいた治療計画に基づいて患者様に最適の治療をおこなってまいります。歯科医師、歯科衛生士、歯科助手にてお伺いし、診療を行っております。
- 4訪問定期検診・口腔ケア・予防
- ご高齢の方々の口腔内は劇的に変化しやすいです。治療の終了された患者様も定期的にチェックや口腔ケアを受けることが予防のため重要です。ご希望の際はお気軽にご相談ください。
訪問歯科治療費用
診療費用
診療費用は大きく分けて2つに分かれます。
- 医療保険の適用となります「歯科訪問診療」
- 介護保険の適用となります「居宅療養管理指導」
※診療に当たるものは、すべて医療保険となります。
※歯科衛生士による、専門的口腔ケアは医療保険、介護保険の2種類あります。
- 介護保険(居宅療養管理指導)
-
歯科医師によるもの 同一建物居住者以外の場合 503単位
同一建物居住者の場合 452単位
※歯科医師における居宅療養管理指導の回数は2回が限度となっております。歯科衛生士によるもの 同一建物居住者以外の場合 352単位
同一建物居住者の場合 302単位
歯科衛生士における居宅療養管理指導の回数は4回が限度となっております。※歯科医院が算定する居宅療養管理指導は、ケアプラン対象外です。例外的にケアプランの中には含まれず、限度基準額の対象にはなりません。
訪問エリア
訪問エリアは当院(静岡市駿河区石田3−11−32)を中心として半径16キロが訪問可能エリアとなります。
一部往診できないエリアもありますので、ご注意下さい。
詳しくは、医院までお問い合わせください。
私たち医院には訪問歯科診療を行う専門のスタッフがおりますのでご安心ください。
よくあるご質問
- Q治療は保険が適用されますか?
- A外来にお越しいただいた場合と同様で、保険診療の治療には保険が適用されます。
自費治療も同様で、保険の適用はされず自費でお支払いいただくことになります。 - Q交通費など、診療以外の費用は必要ですか?
- A不要です。訪問診療にかかる交通費(出張費)は全て医院側の負担となります。また、治療費以外の謝礼等も一切必要ありません。
- Qこちらで準備するものはありますか?
- A治療に関しましては、治療器具一式をこちらで用意しますのでご安心ください。
受診される方には「保険証」「介護認定証(対象者のみ)」「身体障害者受給者証(対象者のみ)」をご準備ください。また、日常的に服用している薬があれば、お薬手帳や服用説明書などもご用意ください。 - Q主治医の承諾が必要ですか?
- A重度の疾患をお持ちの方、お体の状態が優れない方には、その方の全身の状況をみて、医科の主治医の先生とも相談した上で、歯科治療の範囲を検討しております。
また精神的な障がいの場合は、医科の主治医の診断書が必要な場合もあります。
受診対象について
原則として、肢体不自由、心身疾患等、通院治療の困難な方が対象となります。
「外来通院のための交通手段がないから」という理由では、制度上、訪問歯科診療ができないことになっておりますので、ご理解のほどよろしくお願いします。
治療について
全身状態(高血圧の亢進、重度の糖尿病、心疾患等)によっては、治療内容が制限される場合があります。また、処方する薬剤の選択に関しての細心の注意が必要です。日常的に服用している薬、今までにアレルギー反応のあったお薬がありましたら、必ず事前にお知らせください。