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摂食・嚥下とは?
2024/12/07
こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。
摂食・嚥下訓練、摂食・嚥下機能療法。
そんなに身近な言葉ではないけれども、高齢者歯科医療であったり、脳血管疾患後遺症の方においては、馴染みのある言葉。
私たちが食べ物を摂り、飲み込む「摂食・嚥下」のプロセスは、健康で豊かな生活を送るために欠かせない機能です。
しかしこの機能が何らかの要因で低下したり、機能しなくなると誤嚥性肺炎の問題から深刻な問題、そして口から物が食べられないということを引き起こします。
摂食・嚥下の五期と呼ばれ、必ずこの5つのステップで胃に食べ物が送られます。
そしてこの順番がとても重要です。
– **先行期**
食べ物を目で見て認識し、匂いを感じたり、手を使って口に運ぶ準備をします。この段階では、認知能力や手指の運動機能が重要です。
– **準備期**
食べ物を口の中で噛み砕き、飲み込みやすい形に整える段階です。歯や唾液の役割が重要で、不調があるとスムーズに進みません。
– **口腔期**
舌が食塊を喉に送り込む動きをします。舌の動きが不十分だと、食べ物が口腔内に残ったり、誤嚥を引き起こす可能性があります。
– **咽頭期**
食べ物が気管に入らないよう喉頭蓋が閉じ、食道に送り込まれます。ここで問題が起きると、誤嚥につながりやすくなります。
– **食道期**
食塊が食道を通り、胃へと運ばれる段階です。加齢や疾患によって、この過程が遅れることがあります。
先行期であるまず認知することがスタートとなります。
匂いを感じることができ、食事がスタートするという感覚を得ていることが大事です。
この反応がないと以下の動きが機能しないことが多いのです。
摂食・嚥下障害を予防、回復するためには、毎日の口腔ケアが欠かせません。
例え口腔内から摂取していない状態であっても、口腔内のケアを行うべきなのです。
運動と同じで、準備運動なしでいきなり動くと筋断裂だったり、怪我につながるのと同じように、口腔も準備運動なしで食事を開始してしまうと誤嚥を発症してしまうことがあります。元気な人であれば、人と話をするという行為が実は準備運動になっていたり、ガムを噛んだり、口を動かすことが準備運動になりますが、独居の方や話す機会が少ない方などはほとんど口周りを動かしていないので、むせやすかったり、誤嚥につながることもあります。
口腔ケアでの準備運動はとても大切なのです。
食事ができる喜びは人生においてとても重要であり、食事はエンターテイメントの一つとも言えます。
その楽しみな食事が取れない、食事で誤嚥して苦しくなるというのはどんなに辛いか。
歯科治療においても何のために歯科治療を行うかと言えば全ては食事をするためです。
どんなに綺麗に仕上げても、食事で機能しなかったら意味がありませんし、残せない歯を残しても噛めなかったら意味がない。
外来、訪問診療ともに摂食・嚥下訓練をしていますのでご連絡ください。
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