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ジルコニアという材質のメリットデメリット

2024/11/28

こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。
 
歯科治療で「ジルコニア」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。ジルコニアは、近年、修復や補綴(ほてつ)治療において非常に注目されている素材です。
 
ジルコニア(Zirconia)は、正式には「酸化ジルコニウム」と呼ばれるセラミックの一種です。その最大の特徴は、非常に硬くて丈夫であること。歯科治療では主に被せ物やブリッジ、インプラントの上部構造などに使用されています。
 
メリットとしては、
 
1. **高い強度と耐久性**
 
   ジルコニアは、金属並みの強度を持ちながらセラミック特有の美しさを兼ね備えています。そのため、奥歯のように噛む力が強い部分にも適しています。金属が苦手な方でも安心して使用できます。
 
2. **審美性の高さ**
 
   ジルコニアは白く自然な色合いを持ち、透明感のある仕上がりが可能です。天然歯と調和しやすいため、前歯など見える部分にもよく使われます。
 
3. **生体親和性が高い**
 
   金属アレルギーの心配がなく、口腔内で安定しているため、安心して長期間使用できます。
 
4. **汚れが付きにくい**
 
   表面が滑らかで汚れやプラークが付きにくい特徴があります。そのため、清掃がしやすく、長期間の清潔性を保てます。
 
デメリットとしては
 
1. **硬さゆえのリスク**
 
   ジルコニアは非常に硬い素材であるため、対合歯(かみ合う歯)に負担をかける可能性があります。特に噛み合わせが強い方の場合は、対策が必要です。
 
2. **加工の難しさと費用**
 
   ジルコニアは加工が難しく、特殊な技術や機材が必要です。そのため、他の素材に比べて治療費が高くなる場合があります。
 
3. **修復が難しい**
 
   万が一欠けたり割れたりした場合、金属やレジンに比べて修復が難しいため、交換が必要になるケースがあります。また接着が難しいという点もあります。
 
ジルコニアは、以下のような治療に適しています
 
– **奥歯の被せ物やブリッジ**:噛む力が強くても耐えられるため、耐久性が求められる箇所に最適です。
– **審美性を重視する前歯の修復**:自然な見た目が必要な場合に適しています。
– **インプラントの上部構造**:生体親和性が高いため、長期間の使用に向いています。
 
ジルコニアがお勧めな方としては
 
– 金属アレルギーが心配な方
– 自然な見た目にこだわりたい方
– 長持ちする素材を選びたい方
– セラミックで治療したいけれど、咬合力が強い方
 
このように、ジルコニアは、強度、審美性、生体親和性の全てにおいて優れた素材です。ただし、治療内容や患者さんの口腔環境によっては他の素材が適している場合もあります。最適な治療法を選ぶためには、歯科医師とじっくり相談することが大切です。
 
当院では、患者さん一人ひとりに合った素材選びと治療計画を提供しております。ジルコニアについてもっと知りたい方、気になることがある方は、ぜひお気軽にご相談ください。
 

 
 
 
コジデン院長ブログ(様々なことをゆる〜く書いています)
https://ameblo.jp/kojima-dental

インプラント専用サイト
https://ryu-implant.net

監修歯科医師

医療法人社団GRIT 理事長
小嶋デンタルクリニック 院長

小嶋 隆三Ryuzo KOJIMA

〔院長略歴〕


静岡市出身
鶴見大学歯学部卒 総合歯科
医療法人 麗歯会 加藤歯科医院 勤務
医療法人 UG会 多田歯科医院 勤務
医療法人 清明会 静岡リハビリテーション病院 非常勤 勤務
2013年 小嶋デンタルクリニック開設
2023年 医療法人社団GRIT 設立
2023年 コロンビア大学歯学部歯周病学分野所長兼准教授(1987-2015)、台北医科大学教授、学部長(2017-2023)ピーター・ワン先生の講座へ入局
2024年には、グローバルインプラントブランド「DIOインプラント」において、日本一の年間実績(症例数)を達成。
難症例や骨造成を伴うケースにも精通し、確かな診断力と精緻な技術で遠方からの患者も多く、信頼を集めている。

〔所属学会・所属団体〕


歯科医師臨床研修指導医
公益社団法人日本歯科先端技術研究所 インプラント認証医
BPS(精密義歯)クリニカル国際認定医
公益社団法人日本口腔インプラント学会
ISOI(国際口腔インプラント学会)
日本顎咬合学会
日本スポーツ歯科学会
日本抗加齢医学会
日本歯科医師会
静岡市歯科医師会 2020-2022 理事
静岡市介護認定審査委員