Blog
ブログ

麻酔が効かない

2024/10/30

こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。
 
歯医者の麻酔が全然効かなくて治療ができないんです。
 
このような訴えで来院する方も比較的多くいらっしゃいます。
 
歯科の治療は歯の神経がある部位を触る時は、麻酔がなければ痛みを伴うので麻酔しての治療は必須ですよね。
 
ちなみにお金をかかるのが嫌なので麻酔はなしでお願いします、と言う方も稀にいらっしゃるのですが、虫歯治療における麻酔は費用かかりません。何本打とうと。
 
厳密には、ある一定の処置及び保険点数以上における虫歯治療や根管治療においては麻酔の費用ってかからないんですね。
 
だからこそ、麻酔して治療すべきなのですが。
 
歯科医師側としても、この虫歯で麻酔拒否なの?ってケースにおいてはすごく治療がしにくいです。痛みのコントロールを完全にしてこそ、正確な治療はできると考えます。
 
そして麻酔が効かない。
 
麻酔を何度しても効かない。そういうことはあります。
 
これには麻酔が効かない要因がいくつかあります。
 
– 血流量が多い
– 心拍が高い
– 骨が厚い
– 耐性が強い
 
心拍が高いことと血流量が多いことは相関しますが、心拍が高い状態は一般的には体内の血流量も多くなります。心拍と心拍出量を両方セットで覚えるべきなのですが、心拍の平均は約70回/分、1回拍出量(心臓の1回の収縮で出される血液量)は約70ml。
 
よって心拍出量は70×70で4900mlとなります。約5リットルの血液が1分間心臓から送り出されていることになります。掛け算になるので、心拍数が高くなればなるほど、心拍出量は増加し体内の循環します。
 
せっかく麻酔をしても循環によりどんどん薄まって効きにくくなるわけです。
 
歯科恐怖症の方や、高血圧症の方など治療前の心拍が高い方は麻酔が相対的に効きにくい傾向にあります。
 
また骨は厚い部位も効きにくい傾向があります。
 
歯科には麻酔の方法がいくつかありますが、一般的な虫歯治療では浸潤麻酔と言われる方法。
 
浸潤麻酔とはその名の通り治療する近くのエリアに麻酔をして浸潤させて効果を得る方法。
 
歯には麻酔を直接効かせるポイントが神経にしかありませんので、神経が露出していない歯においては、浸潤麻酔や歯根膜麻酔などを選択せざるを得なくなります。
 
構造的に口腔内においては歯に辿り着くためには、まず粘膜があり、その下に骨がある。
 
粘膜下に麻酔液を入れて骨内に浸潤させて歯根に到達を目指す形なので、時間と共に骨の厚さも大切なポイントとなります。
 
骨が厚ければ厚いほど効きにくいので、下顎の奥歯のエリアなどは効きにくいエリアとなります。
 
最後に稀ですが麻酔薬剤に対し耐性がある方もいます。
 
アルコール依存症の方や、様々なドラッグを服用した既往がある方は効きにくいとされています。
 
私も以前刑務所で収監されている方への治療を担当していた時期があるのですが、そのような既往がある方は麻酔が効かずに苦労しました。
 
では麻酔が効きにくい人はどうしたら良いでしょうか。
 
一つは静脈内鎮静法を用いるという選択があります。
 
歯科恐怖症や高血圧症の方などは鎮静麻酔を行い、バイタルを正常値にしてから麻酔を行うことで普段より圧倒的に効きやすくなります。
 
当院では鎮静麻酔を使用しての治療を実施していますので不安な方はご相談ください。
 
鎮静麻酔は毎日行っていますが、鎮静麻酔を希望される方が非常に多く年内は既に予約でいっぱいとなっています。
 
早めに予約取得をしておくのが良いです。
 
気になる方はご連絡ください。
 

 
 
 
 
コジデン院長ブログ(様々なことをゆる〜く書いています)
https://ameblo.jp/kojima-dental

インプラント専用サイト
https://ryu-implant.net