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削る虫歯と削らない虫歯
2024/10/18
こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。
虫歯にはフェーズがあります。
C0から始まり、C4まで認めます。
C0(シーオー)とも言いますが、この段階では歯に穴が空いていない初期段階です。
そしてC1と呼ばれるこれもまた初期虫歯と呼ばれるフェーズの段階は、歯の表面であるエナメル質に穴が空いている状態です。エナメル質のみであるため痛みが出現することはありません。
そして次にC2。
このC2になると必ず治療が必要なフェーズとなります。
虫歯が進行しエナメル質を突破して象牙質に達します。
そして次のフェーズが、C3。
さらに進行していき、象牙質を突破して歯の神経である歯髄に到達します。
最後にC4。
虫歯の進行により歯の形が大きく崩れていき欠損します。
歯の根元からなくなり、保存が困難となり抜歯となる可能性があります。
では全ての段階から削る治療が必要かというとそういうわけでもありません。
C0であればほとんど経過観察でフッ素などで進行を予防していくことが望ましいとされます。
同様にC1であってもエナメル質が厚い場所であれば、積極的な治療はせずに予防処置で進行を防止することもできます。
もちろん削って治療することもできます。
このあたりの治療するしないの判断は、結構歯科医師により判断が分かれます。
他院で10本以上虫歯があると言われて痛みもないんですと、セカンドオピニオンで来院される方も結構いるのですが、チェックするとC0,C1であることがほとんどです。
これを治療対象とするかしないかは、歯科医師の裁量でもあるので虫歯ですと言えば虫歯で治療という合理性は通ります。
私は初期虫歯はほとんど削らない主義です。
もちろん、清掃性が悪く進行性の虫歯が他にもある場合は、リスク管理として初期虫歯でも治療することはありますが、それに該当しないのであれば無理に削ることはしません。
C0,C1の虫歯というのは本当に小さくて拡大鏡やマイクロスコープでやっと確認できる程度です。
それに対して削る機器というものはそれより大きかったり、詰める先端の道具はそれより大きいことがあるため、適切に詰めるためには虫歯以上に削ることが必要になることがあります。
そうしなければ、詰め物が適切に詰めれずに虫歯リスクを招いたり、脱離してしまう可能性が出てきてしまうからです。
よって、小さい虫歯などは削って詰める価値があるかないか、余分に削ることを考慮しても取り切るベネフィットがあるのかないのかをよく考えた上で治療を考えます。
もちろん、初期虫歯を残すということも口腔内においてリスクはリスクです。
管理は全て患者さんになりますので、適切にブラッシングを行いフロッシングを行い、定期的に歯科医院でチェックできるというのが初期虫歯を削らずに残す前提条件となります。
数年に1回ぐらいしか歯科医院には行かない、何かあったら行くスタイルの方はリスクを下げるためにも初期虫歯でも治療した方が良いこともあります。
そのかたの背景に合わせて治療を行っていますので、ご相談ください。
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