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抜歯後に一時的に下歯槽神経麻痺が生じたケース

2023/01/05

こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。

 

下顎の埋伏抜歯において留意すべきポイントとして下歯槽神経の位置が挙げられます。
下歯槽神経は顎骨に入り込む神経であり、知覚神経。
親知らずなどの下顎臼歯部の後方にかけて顎骨の上方に走行するため比較的親知らず歯根と近接しています。

 

そのため事前にCT撮影などを行い、親知らずの歯根の位置と下歯槽神経との位置を把握することがあります。

 

 

このように隣接しているケース。
完全に接することはない状態でしたが、抜歯後に軽度の麻痺が生じていました。
麻痺の程度は、抜歯側の頬や口唇が軽度に鈍麻している状態。
麻痺に対する投薬がスタートしました。

 

接していなくても麻痺が出現することはあります。
顎骨内は、完全に骨で遮断されているわけではなく、気孔性といって細かい穴が空いています。

 

この細かい穴によって骨は外傷などに対して撓むことができて骨折防止することができます。逆に穴が少なくカチコチの場合は一見強そうですが、脆い傾向にあります。

 

そのため、抜歯後の炎症が大きく出現することで、神経を圧迫して麻痺が出ることがあります。
腫脹の減少や抜歯後に出てくる血腫いわゆるしこりが取れてくることで神経の圧迫もなくなるため麻痺も自然に消失することが多くあります。

 

今回も深い抜歯であったため術後に腫脹が大きく出たため一時的に麻痺が出現したと考えられます。
徐々に落ち着いている状態となってきています。

 

このように、顎骨内に伝わる炎症により下歯槽神経麻痺が出現することはあります。
麻痺に関して事前に確認したい方はご連絡ください。

 

 

 

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