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局所麻酔で動悸が強くなる

2021/11/18

こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。

 

歯科治療を行う上で欠かせないのが局所麻酔。
虫歯の治療を行う際、歯周病の治療を行う際、根管治療を行う際、抜歯含めた外科処置を行う際、ほぼ全てのケースにおいて使用することが多い局所麻酔。

 

 

しかしこの局所麻酔を行った後に、以下のような症状が出たことも多いと思います。

 

・麻酔している最中から動悸が強くなった
・麻酔してからフラフラする
・麻酔後にめまいや興奮、吐き気が出た

 

この局所麻酔で使用される薬剤には、血管収縮薬としてアドレナリンが含有されているため、このアドレナリンの薬理作用により心拍数が増加するため、上記のような症状が出やすい傾向にあります。

 

全ての人に出る訳ではありませんが、過度に緊張状態の方や不安症の方、体重が少なく麻酔が極端に効きやすい方などは出現しやすい傾向にあります。

 

しかしこれは局所麻酔アレルギーではありません。
多くの場合は一過性で、何もしなくても時間とともに症状は消失してきます。

 

少し前までは高血圧の方などはアドレナリンが含有していない麻酔薬が望ましいと言われていましたが、最近の研究では、アドレナリンに変わるフェリプレシンと呼ばれる薬剤は、血圧をあげにくいかわりに心筋組織酸素分圧が下がるため狭心症などの発症リスクが上がるため、慎重に使用するようにという流れになっています。

 

フェリプレシンを使用する時は、
・肥大型心筋症
・甲状腺機能亢進症
・重症糖尿病

 

などの心拍数を上げてしまうことがリスクの人に使用すると言われています。

 

よって高血圧の患者さんでもアドレナリン含有の麻酔薬は時間をかけて投与する、量に気をつければ可能であるということです。

 
では麻酔の量はどれくらいが最大量可能か。
アドレナリン含有の麻酔薬であれば健康な成人で9本弱。(カートリッジ1.8ml換算)
高血圧患者さんWHO分類の1期、2期で2本。
3期の方で1本が望ましいと言われています。

 

麻酔薬は非常に治療を円滑に進める上で大切なものとなっていきます。
体調を考慮しながら対応していますので心配な方はご相談ください。

 

 

 

 

 

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