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上顎臼歯部へのインプラント

2021/02/09

 

こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。

 

インプラント治療において最も注意が必要と言われているのが、「上顎臼歯部」へのインプラント治療です。
上顎臼歯部とは上の奥歯ですね。

 

前歯のインプラントは審美性の回復という点では難易度が高いですが、外科的や解剖学的な観点からは比較的セーフティな範囲です。

 

上顎臼歯部のインプラントの難易度を向上させる要因の一つは「副鼻腔」である「上顎洞」の存在です。

 

この上顎洞は内部が空洞となっており、蓄膿症や副鼻腔炎になるとこの上顎洞内に膿が溜まってしまいます。

 

本来この副鼻腔炎の一つである上顎洞炎は鼻が原因で起こることが多いのですが、稀に上顎臼歯部の感染により副鼻腔炎を発症することがあります。

 

その場合は、耳鼻科での投薬では不十分なことがあり歯科的介入が必須なこともあります。

 

そしてインプラント治療をトリガーにして上顎洞炎を発症することもあります。

 

上顎臼歯部はこの上顎洞との距離が非常に短く、インプラントをいれるためのホール形成中に上顎洞に穿通してしまう可能性があります。

 

穿通してしまうことで、上顎洞内で感染を起こしてしまうことがあります。
可能な限り穿通しないように治療する必要があります。

 

上顎臼歯部は、欠損することで歯を支えていた歯槽骨は急速に吸収してしまいます。

 

この原因は、下の顎に比べて上顎の骨のほうが「海綿骨」と呼ばれる柔らかい骨が多いためと言われます。

 

そうであれば抜歯後の即時インプラントが良いのではないかと思われますが、上顎の臼歯部において歯が大きく根も3根以上存在するので抜歯窩が大きすぎて、インプラントのサイズと合わないのです。

 

そのため、上顎臼歯部に関しては、抜歯後数ヶ月は待機する必要があるのですが、この数ヶ月で歯槽骨が吸収し上顎洞と近接してしまっていきます。

 

しかし、上顎洞が近いからインプラント治療が不可能になるのかというとそうでもありません。
「ソケットリフト」「サイナスリフト」という術式があります。

 

ソケットリフトは部分的上顎洞底挙上術、サイナスリフトは上顎洞底挙上術と呼ばれます。

 

下がってしまった上顎洞の位置を挙上させ、挙上させたスペースに新生骨ができるための人工骨を充填します。
そしてインプラントを埋入するという術式となります。

 

非常に緻密な治療であり、またサイナスリフトを行うと6ヶ月間は骨ができるまで待機する必要があります。

 

上顎洞へのアプローチを行った場合は、通常のインプラント治療の倍の期間はかかると考えていいと思います。

 

事前のプランニング。
通常のインプラント治療だと上顎洞へ穿通することがわかります。
そのため上顎洞を挙上する必要があります。

 

インプラント治療において上顎臼歯部は、上顎洞の存在があることから非常に慎重に行ったほうがいい部位であるのはもちろんですが、上顎臼歯部の欠損や、根管への感染に関しては早めに対応したほうが良いと考えられます。

 

早めの対応で骨吸収が避けられることもありますので、定期的に状態をチェックしておきましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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