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歯根端切除術とは

2020/11/09

こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。

 

神経を抜いた歯の根の部分が膿んでしまうことで、痛みや腫れが出るのが根尖病巣であったり、歯根嚢胞と呼ばれる疾患ができます。

 

このような場合は、まず根管治療を行いますが、根尖病巣の大きさや、根の状態によっては治癒しない場合は、最悪抜歯をしてインプラントや入れ歯にするケースが多いです。

 

しかし、条件次第では「歯根端切除術」という方法で、治らない根尖病巣に対してアプローチができる場合があります。

 

歯根端切除術とは、根管治療で治りきらない根尖病巣や、根管治療ができない状態(環境)の根尖病巣に対して外科的に根尖病巣の摘出と、歯根端の切除を行う方法です。

 

歯根周辺歯肉を切開し、歯根先端にある嚢胞や病巣を直視下で完全に取り切ります。
そして原因となっている歯根の先端を1.5mmから2mmほど切除します。

 

 

少し昔に行っている症例ですが、このように切開を行うと先端部に大きな嚢胞が露出しているのがわかります。

 

このように根尖病巣は歯の骨を溶かして大きくなってきますのでこのようなことに大きな穴として残ります。

 

歯根の先端部を切除して切除面を封鎖して薬を入れて歯肉を戻します。

 

歯根端切除はある程度、条件がよくないとできない外科的な処置です。

 

名前の通り、歯根の先端を切除するので歯冠と歯根のバランスが悪くなります。(歯冠歯根長比の悪化)

 

歯冠が1に対して歯根が1を切ってしまうと病巣は取れても、動揺が大きくなったり抜ける原因や、力がかかった時に歯根破折するリスクが高まります。

 

そのため外科処置前に必ず、歯冠の長さと歯根の長さを把握し外科的な適応が可能かどうかを精査する必要があります。

 

治療は健康保険での対応が可能で、3割負担の方で6000円弱で行うことができます。

 

誰でも可能というわけではありませんが、抜歯と言われている歯に対して「最後の砦」のような形でこの治療法は存在します。

 

抜かなければいけないと言われている歯がある方は、適応されるかどうか一度ご相談ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

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