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埋伏過剰歯は抜くか抜かないか。
2020/10/31
こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。
本来ないはずの歯のことや、多く存在している歯のことを過剰歯といいます。
過剰歯の多くは上の前歯に埋伏して認めることが多いですが、その他として親知らずが1本の場所に2本あるなどと意外な場所に認めることがあります。
埋伏過剰歯だからと言って必ず抜歯しなくてはいけない、というわけではありません。
口腔内に影響を与えていなければそのままでも問題ないことが多いです。
では過剰歯が口腔内に与える影響とはどのようなものがあるのでしょうか。
・正中が離開してしまい封鎖しない
・歯並びが乱れる
・歯が生えてくることができない
・近くにある歯の根っこが吸収してしまい動揺してしまう
・逆性(鼻の方向)に埋伏している場合は鼻に向かって萌出してしまうリスクがある
・萌出過剰歯は、清掃不良になりやすく虫歯や歯周病のリスクが高まる
このような形で口腔内にリスク高まります。
全てがここに当てはまるわけではなく、埋伏過剰歯や萌出過剰歯の位置によっては無理に抜かない方が良いこともあります。
というのも抜歯をすると、血流量が減り骨が痩せてしまいます。
特に前歯においては、萌出している歯を抜いてさらに過剰歯も抜くとかなり深い骨欠損となってしまい、最終的に入れる被せ物やインプラント の審美的な回復が非常に難しくなります。
基本的には、上記のように影響を及ぼす埋伏過剰歯、萌出過剰歯に関しては抜歯が適応されるのですが、将来的な予後を鑑みて治療を行う必要があります。
右上の前歯歯根周辺に埋伏過剰歯の存在。
CT撮影は行っていないので位置関係まではっきりしませんが、重なって見えますが右上の萌出している前歯部の歯根膜がはっきり認めるので埋伏過剰歯は唇側に少しずれている可能性があります。
現時点で特に歯根に影響を与えていないため良いのですが、例えば隣の被せてある側切歯や前歯が抜けてしまったもしくは、抜かなくてはいけなくなったとなるとどうでしょうか。
インプラント治療を計画した場合はこの位置であれば抜かなくてはいけないかもしれません。
CTを撮影して歯根から極端に離れていれば良いのですが前歯の骨の厚さはそこまで厚くないので限界があると思われます。
このように、埋伏過剰歯に関して抜歯するかどうかはその時にしっかりと精査を行い上記内容に該当しないかを判断した上で決めるようにしましょう。
埋伏過剰歯の抜歯は位置がかなり深い場合は基本的に紹介とさせていただいています。
なかなか生えてこない永久歯がある、正中がなかなか閉鎖しない、歯周病ではないのに歯が揺れてきたなどの症状がある方は一度歯科医院にご相談ください。
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