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保険適応の白い被せ物
2020/09/30
こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。
患者さまからよく質問をいただくことの中で、「保険内でできる白い被せ物」について今日は解説していきたいと思います。
今年の4月より保険でできる白い被せ物の範囲が拡大され、上の奥歯(第一大臼歯)も適応となりました。
そして9月より、前歯においても適応となりました。
さてこの保険でできる白い被せ物とはなんでしょうか。
結論から言うと、「CAD/CAM冠」と呼ばれるものです。
CAD/CAM冠とは、一言で言うとプラスチックとセラミックを混ぜ合わせたハイブリッド構造となっています。
金属は一切使用していないため、金属アレルギーの方にも有効となっています。
前歯においても、今までの保険の被せ物は「レジン前装金属冠」という名前で裏側に金属を貼る必要がありました。
そのため、光の透過性が弱く審美的に色を合わせるのが非常に困難でした。
しかしこのCAD/CAM冠の出現により安価である程度きれいに治療することが可能となりました。
適応となる部位は、すべての歯に保険適用内でCAD/CAM冠を入れることはできません。
上下の第一小臼歯・第二小臼歯・第一大臼歯に対して適用となります。
9月からは上顎・下顎それぞれの前歯(中切歯、側切歯、犬歯)もOKとなりました。
上記の条件としては、「左右上下の第二大臼歯が存在する」ことです。
一番奥の歯がなければできません。(第一大臼歯のCAD/CAM冠)
また、CAD/CAM冠(キャドキャム冠)はインレー、いわゆる部分的な詰めものにはできません。歯にかぶせるものが対象になります。
そのため、保険内で白く直したいと思っても部分的な場所や、元々部分的な金属が入っていたところは保険では小さい金属となります。
白い歯となるとセラミックを想像される方も多いかもしれませんが、セラミックとは全く別物です。
セラミックと比べると、圧倒的に耐久性や強度が劣るため脱落や破損の危険性が高いのが現状です。
また審美的にも色が限定されているため、複雑な色を合わせることができなかったり、変色リスクがあったりなど実は審美的には少し難点が多い材質です。
さらに噛む力が強い方や、硬いものを好んで食べられる方は簡単に欠けてしまいます。
長期的には劣化により汚れが停滞しやすくなる傾向があります。
根本的に、セラミックとは次元が違いますので、セラミックの代わりにはなりません。
非常に、高精度な「プラスチックの歯」という認識でいいと思います。
ですので、審美的な改善やより理想的な治療を求める方にはあまり向いていません。
今まで選択肢が金属しかなくて、そこにCAD/CAM冠という選択肢が増えたという感覚で良いと思います。
また金属アレルギーの方にとっては良いニュースだと思います。
適応するかどうかは、歯科医師の判断にさせていただいております。
気になる方は、ご相談ください。
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