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メタルボンドと、オールセラミックの違い

2020/09/14

 

こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。

 

先日いただいたご質問でメタルボンドとオールセラミックの違いについてありましたので本日はその解説をします。

 

実はこの質問は非常に多いです。

 

メタルボンドはほぼ全ての歯科医院において採用されてきた元祖セラミック治療と言ってもいいのではないでしょうか。

 

正式名称では、「陶材焼付鋳造冠」と言います。

 

歯の土台の形に合わせて貴金属を鋳造し、その貴金属の上に陶材(セラミック)を築成する方法です。
セラミックを使用した被せ物の中でも長い歴史があります。

 

内側に貴金属を用いることで、強度に優れている、セラミックを使用しているので審美的に優れているということが最大の利点でした。

 

しかし現代において、金属を使用しないオールセラミックの進化によりメタルボンドの優位性はほとんどなくなりました。

 

旧オールセラミックは材料に弱さがあったため破折リスクなどが非常に高かったですが、現オールセラミックはメタルボンドを超える硬度を認めます。

 

またジルコニアの出現により、メタルボンドの上位互換となりました。

 

さらに金属を使用しない、オールセラミックは透明性に優れまるで自然な歯のように審美的に優れている特徴があります。

 

一方、メタルボンドは金属を使用するため、金属アレルギーのリスクをゼロにすることができないためほとんど使用することがなくなりました。

 

オールセラミックと比べた時のメタルボンドの利点としては

 

1・内側に貴金属を使用しているため、接着させるセメントと相性が良いこと。

 

2・古くから使用されているロングセラーであるためエビデンスが豊富であること。

 

1に関しては、オールセラミックにおいてもだいぶ改善されてきていますが、オールセラミック内面は非常にツルツルとした面であるため、レジン系のセメントが弾かれてしまい接着が非常に難しい傾向にあります。

 

そのため、金属と比べると「脱離」しやすい傾向にあります。

 

2に関しては、オールセラミックの歴史はまだ10年程度ですが、メタルボンドは遥かに昔から行われている治療ということです。

 

以上がメタルボンドと、オールセラミックの違いになります。

 

まとめると

 

・オールセラミックの進化に伴い、メタルボンドの硬さにおける優位性がなくなった

 

・オールセラミックと比べるとメタルボンドは色調の再現に不利

 

・メタルボンドは金属を使うため金属アレルギーのリスクがゼロにならない

 

・メタルボンドはオールセラミックと比べると、レジン系接着セメントと相性が良い傾向がある

 

当院では、ほとんどメタルボンドは使用しません。
長年、メタルボンドを装着してきている方でまた同じものをという要望がない限り、オールセラミックをお勧めしています。

 

被せ物を行う前に、わからないことはお尋ねください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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