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上下埋伏歯同時抜歯

2020/06/11

こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。

 

 

親知らず抜歯は、当院ではほぼ毎日誰かしら歯科医師が行っております。

 

 

親知らずの抜歯に関しては、必要があれば埋伏歯でも抜歯しています。

 

基本的には片方ずつ、一本ずつ抜くことが多いのですが、時短を求める方や年齢が若く、術後の治りも良い方など上下同時に抜くケースも一般的にあります。

 

 

今回抜歯した方は、前回右下を上下同時に抜歯し、左も上下同時に抜歯を希望。右上下抜歯後2週間弱でしたが、治りが早く痛みもないため左を行うこととしました。

 

 

上記レントゲンを見てわかるように、右側に比べて埋伏度が高いことがわかります。上下とも口腔内からは全く確認できない状態です。

 

また下の親知らずは、比較的神経に近い所見。
一方上の親知らずは上顎洞に入り込んでいるか、近い所見。しかもやや後ろを向いています。

 

 

右側抜歯した際はあまり腫脹しませんでしたが、今回は上顎は切開が必要になるため大きく腫脹するリスクや、上顎洞に穿孔する可能性、神経麻痺が出現した際の対応について十分に説明し同意を得たため抜歯開始。

 

 

まず下から開始します。上下抜歯する場合は下から基本的に行います。

 

下の方が麻酔が早く切れてしまいますしね。
このように埋伏し横にある場合は、歯肉を一部切開し開けてから歯冠部分を先にバーで切れ目を入れていき歯冠のみ撤去します。

 

その後、撤去したスペースを利用して歯根を抜歯します。
年齢も若いのであっという間に歯根は取れてきます。

 

 

下を抜歯後に今度は上の抜歯です。
上は完全埋伏ですので、切開を行っても歯冠が全く見えていませんでした。かろうじて頭の一部が見える程度。

 

そのため、歯冠を露出させるため薄い骨の部分のみ軽く落とします。

 

基本的に、萌出しようとしてきているため削合する部分の骨は吸収してきている部分ですので柔らかく軽い力で取れます。

 

歯冠の一部が見え引っ掛ける部分を見つけたのでそのまま抜歯しました。
上顎洞の穿孔チェックでは、穿孔なかった所見。

 

抜歯創を洗浄したのち、止血剤を十分に充填し縫合を上下ともに行い止血し終了しました。

 

縫合もできるだけしないで、解放した方が腫脹するリスクは低いですが今回は切開していますし、上下抜歯なので縫合しました。

 

基本的には開放創で終了することが多いです。
開放創は腫脹するリスクは低いのですが、術後のドライソケットのリスクが少し上がります。

 

 

今日のような上下埋伏している場合の抜歯は45分枠の予約を取って行っています。実際の抜歯を行っている時間は上下で10分程度ですが説明の時間と、麻酔の時間を長めに取っています。

 

麻酔の量が多くなるので時間を取りながら行う必要がありますのでね。
麻酔の量が増えると、体調を崩しやすい方もいるので無理せずゆっくりと導入していってます。

 

あとは、抜歯後の疼痛コントロールをしっかりと投薬含め行っていくフォローをしていきます。
術後の痛みはやはり個人差があります。

 

全然痛みを感じない人も入れば、ドライソケットではなくても痛みとして感じる方もおられます。

 

ただ基本的に時間とともに必ず消失していきますのでご心配なさらず。鎮痛剤やパックを行ったりし対応していますので。

 

安静が何より大事です。

 

 

 

 

 

 

 

 

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