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永久歯の先天欠如

2020/04/26

こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。

 

 

先日、歯が痛いと訴えて来院されたお子さん。
左上の歯が噛むとたまに痛いとのこと。

 

 

口腔内をみると左上の乳歯に虫歯の所見あり。そのまま虫歯治療かなと全体的にチェックしていくと、「???」

 

 

乳歯と永久歯のバランスがなんだか変だぞ。
ということでレントゲン撮影。

 

 

 

まず、主訴であった左上の乳歯は永久歯が欠損している状態。そしてさらに、左下、右下、右上は3本永久歯が欠損しており、合計で先天的に6本欠損していることがわかりました。

 

 

今までの経験上、2歯3歯はよくみるのですが、6歯は初めて。
日本臨床矯正歯科医会のデータで調べてみると、0.87%とのこと。

 

 

先天性欠如の原因としては、遺伝や全身疾患、薬の副作用などが影響しているのではないかと考えられていますが、現状ははっきりと解明されていません。

 

 

ちなみに、兄弟の子のレントゲン

 

 

全てあります。
全身的にも健康な状態で、口腔内だけこのような欠損を認める状態でした。

 

 

永久歯が先天的に欠如していると、大人になっても永久歯が生える場所に乳歯が残ったままになります。

 

しかし根っこが短く弱いため20才前後で多くは抜けてしまうことがほとんどです。

 

そして抜けたまま放置してしまうと、周辺の歯が倒れ込んでしまったり、歯並びに影響を与えるほか食事などにも影響が出現してしまいます。

 

 

今回のお子さんは、永久歯がないことを本人とご家族にしっかりと説明。

 

乳歯は、使えるところまでは使っていき、前歯部は審美的な回復を補綴処置にて行う。

 

 

次の目安は20才前後で脱落してくる可能性があるため、矯正治療の準備をしておく必要があることを説明。

 

乳歯が抜けてしまった場合は、矯正治療とインプラントを含めた補綴処置にて総合的に咬合関係を作っていく必要性があります。

 

 

本人も説明したら、理解して納得した様子。歯の先天欠損は10人に1人の割合で起こる可能性があるので、その後の治療をしっかりすれば問題ないです。

 

知らずに、放置してしまう場合もあるので事前に知り準備をしておくことが一番大切になります。

 

 

乳歯の時期でのレントゲンの有効性は以前のブログでも説明しましたが、将来設計する上では欠かせないものと考えられます。

 

 

 

 

 

 

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